<記者だより>110番

2022年5月22日 06時41分
 横浜市内の警察署で、設立五十周年の記念式典が開かれ、県警音楽隊の演奏が花を添えた。大勢の通行人がフェンス越しに耳を傾け、パフォーマンスが終わると拍手を送った。
 観客とは対照的に、ある署幹部の表情は暗かった。「『騒音がうるさい』と一一〇番が入ってないか心配で」。そんなことで通報する人がいるのかと驚いたが、どうやら日常的な出来事らしい。特に多いのが「工事の音がうるさくて眠れない」。警察に通報すべきだとは到底思えない内容だ。
 コロナ禍による外出自粛でストレスがたまりやすい今日この頃。幹部は「こういうご時世だからしょうがないのかもしれませんが」と嘆息した。
 昨年一年間の県内の一一〇番件数は八十六万件にも上る。だが、警察官が出動したのは約半数に留(とど)まり、残りは急を要しない内容。中にはいたずらもあった。こうした通報が集中すると、事件や事故の対応が遅れる恐れがある。一一〇番をする前に本当に必要な通報か、自問してほしい。(酒井翔平)

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