「まつどの梨」を特産品に 中米ドミニカ共和国で栽培

2022年5月23日 07時05分

プロジェクトチームのメンバーとJICA関係者。前列右から4人目が出沼さん、同6人目が田中さん=松戸市で

 梨の産地で「まつどの梨」のブランド化に取り組む松戸市が中米ドミニカ共和国で行っている梨栽培の支援事業。本年度から国際協力機構(JICA)との共同事業となり、今月一日、三年間滞在の予定で農業技術者を現地に派遣した。栽培農家を増やし、ゆくゆくは地域の特産品に育て上げる計画だ。(牧田幸夫)
 同国での梨栽培支援が昨年、JICAの「草の根技術協力事業」に採択されたことを受け、松戸市はプロジェクトチームを立ち上げ準備を進めてきた。メンバーは東洋梨育種研究家の田中茂さん(70)=白井市、現地に滞在し栽培指導を担う出沼大輔さん(27)=流山市=ら十二人。市場や消費者への広報活動も行い、日本の梨が普及していない同国で販売への道筋を付けたいとしている。
 JICAとの共同事業は同国コンスタンサ市のラ・クラタ地区で行う。事業費は三年間で約六千万円。段階的に栽培農家を増やし、三年目の二〇二四年には七十戸計六ヘクタールでの栽培、四トンの収穫を目標にしている。
 松戸市とドミニカ共和国の梨を通じた交流は、一五年の駐日外交団地方視察ツアーで、同国公使が「まつどの梨」を気に入ったのがきっかけ。一六年六月に市の調査団が同国を訪れ、高地なら栽培は可能と判断。一八年一月に標高一、二〇〇メートルのコンスタンサ市にある農地庁の農場に梨の苗木二十五本と種子を植樹し、試験栽培が始まった。
 一九年までの二年間で田中さんら専門家の派遣を五回続け、同国から研修員を二回受け入れてきた。最初に植樹した苗木からは一九年に五個の実を収穫。二〇年は種子から生育した苗木も実を付け、十七個を収穫した。昨年の収穫個数は不明だが、数百本の苗木が順調に成長しているもよう。
 先月二十二日に松戸市役所で、プロジェクトチームのメンバーに市から委嘱状が交付された。コロナ禍で二〇年から現地での栽培指導が中断しており、田中さんは「二年間のブランクは大きい。現地に行く出沼さんにはまず、剪定(せんてい)の仕方など指示通りの栽培が行われているか確認してもらう」と話した。

2019年10月、最初に植樹した苗木が実を付けた。糖度は13・75度で梨の平均的な糖度12・5度を上回った(松戸市提供)


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