味も世界一!? 開業10年 スカイツリー したまち支局発 あやかりグルメ 食べある記

2022年5月24日 07時12分
 東京スカイツリー(墨田区)開業から10年。下町の住宅街に突如現れた、世界一高い634メートルの自立式電波塔にちなんで、周辺の店舗では、タワーのようにそびえ立つ「あやかりグルメ」が続々と誕生した。したまち支局の食にうるさい記者3人が食べ歩いた。

◆キムチチャーハン 2時間かけ「1000分の1」再現

 本所吾妻橋駅近くの焼き肉店「大東縁」の「キムチャンタワー634(ムサシ)」(三千五百円、要予約、写真)は、実物の高さの千分の一、六百三十四ミリでスカイツリーを「再現」する。「趣味の世界です」と佐藤久枝店長(68)は笑う。
 二時間かけて円柱形に固めたキムチチャーハンが、三浦大根の土台の上にそびえ立つ。放送用アンテナのついた最上部のゲイン塔はキュウリに挿したプリッツ。具の黒毛和牛と自家製キムチの組み合わせが絶妙で、辛くはなく、やさしい味。カメラマンと二人で完食した。
 建設中の二〇一〇年四月に登場し、実物に合わせて徐々に高さを増していった。ストローにアルミパイプを通して心柱にしている。
 手間はかかるが「皆さんに楽しんでもらえたら」。記念日に注文するグループ客が多いという。 (小形佳奈)

◆お重 「デッキ」に優雅な彩り

 スカイツリーを眺めながらレストランで楽しむお重の和食。東武ホテルレバント東京二十四階の「簾(れん)」がランチタイム限定で提供する「三簾重」(六千三百円、写真)の、あやかりポイントは器。天望デッキの形に似た六角形の三段重に入っている。
 開業当初に「スカイツリービュー弁当」の名でデビュー。数度のリニューアルを経て、四年前に着任した宮本哲也料理長(52)が、現在のスタイルを確立した。
 一の重に焼き物、二の重にお造り、三の重に炊き合わせが彩りよく盛り付けられている。おいしいものを少しずつ食べたい人にぴったり。景色を楽しみつつ優雅な時間を過ごした。「お重を一つずつ開ける楽しさがある」と好評で、ランチの一番人気という。 (小形佳奈)

◆かきあげ丼 そびえる 穴子の一本揚げ

 押上駅近く、創業約七十年の「そば遊膳 いちりきや」の「パワータワー丼」(二千五百円、写真)は、かきあげ丼の上に、長さ約三十センチの穴子の一本揚げが三本、支え合うようにそびえ、ボリューム満点。「塔頂」にかかる雲は揚げそば。さくっとした衣とジューシーな穴子に甘めのタレがからみ、思わずため息が漏れた。
 「タワー建設の話を聞いた時から、何かちなんだメニューを作りたかった」と、二代目店主の妻・大井啓子さん。タワー開業前から提供し、取材が殺到するなど話題に。今も、土日になると観光客から注文がたびたび入る。
 伸ばしたそば粉をタワー形に揚げ、あんかけそばに載せた「タワーそば」(二千八百円、要予約)もある。 (太田理英子)

◆ワッフル 焼きたてを満喫

 押上駅近くの生パスタ専門店「ハートアンドハート」では、高さ25センチの「タワーワッフル」(865円、写真)が楽しめる。
 焼きたてのワッフルの上にコーンや棒状のビスケット菓子を重ねて作る。ちゃんと天望回廊・デッキもある。全体に散らされた粉砂糖が藍白(あいじろ)のスカイツリーを思わせる。ボリュームがあるので3人で食べてちょうど良かった。コーンの下にはアイスクリームが隠れていて、「スイーツ食べた」感を満喫できる。
 城戸隆利代表(42)によると、スカイツリー開業に合わせて母眞姿美(ますみ)さん(65)が考案。グループ客が分け合って食べることが多いという。城戸さんは「コロナが落ち着いたら、海外のお客さんにも食べてもらいたい」と話す。 (三宅千智)
 写真・坂本亜由理、安江実、佐藤哲紀
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