支え合い回復へ一歩 精神障害者同士が語らう 川崎市の指定管理施設 18年から活動、延べ200人参加

2022年5月24日 07時22分

はるかぜトークで話し合う参加者ら=中原区で

 川崎市の指定管理施設「井田地域生活支援センターはるかぜ」(中原区)で、精神障害のある当事者同士が語り合う「ピアサポート活動」を続けている。二〇一八年四月に始め、参加した人は延べ二百人。進行役のファシリテーターを務める加藤伸輔さん(46)は「同じ経験をした人が対等に話し合うことで、リカバリー(回復)につながっていければ」と話す。(竹谷直子)
 「病気を認知してからおっくうになり、一歩踏み出せない」「病気に偏見のない相手かどうかのリアクションをみる」
 連休明けの九日、同センターの一室で「恋愛」について語り合われていた。テーマは精神障害のある人たちが、前回に話し合って決めた。加藤さんを含めて四人が互いの話に耳を傾けながら穏やかに話し合った。
 ピアサポートは「対等な関係性」と「支え合い」を大切にし、当事者同士の交流を通してリカバリーを目指す活動。
 はるかぜトークに参加した中原区の四十代男性は「ここでは、普段よりも深い話ができる。同じ思いをしている人が、違う視点から解決していることを知ることもあり勉強になる」と言う。
 加藤さんも当事者の一人。自身の回復に当たり、デイケア後に同様の経験をした友人と喫茶店で話したことがある。「コーヒー一杯で二時間、三時間、話を聞き合った。大変な話だけでなく『映画見るなら何を見ようか』と楽しい話もした。仲間と過ごすこの感覚が、自分の中で大事なところになった」と振り返る。
 同じ経験をした人同士で話し合うことの必要性を実感し、一四年に精神障害のある当事者同士のピアミーティングを開く「ピアサポートグループ在」を設立した。横浜市を中心に活動をしている。
 はるかぜでは、田中美砂子所長が、他の場所で開催されていたピアミーティングの活動に参加したことをきっかけに「当事者同士このような温かい関係の場をつくりたい」と活動を始めた。
 参加費は無料。田中さんは「同じ経験をもつ仲間同士だからこそ築ける信頼関係がある。ともに支え合い、助け合うことで、さらに一歩前進できるのではないか」と参加を呼びかけている。問い合わせは、はるかぜ=電044(750)8908=へ。

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