アメリカ国防長官がバイデン大統領の発言打ち消し 台湾政策を巡り 昨年にも2回…本音か、失言か

2022年5月24日 19時46分
オースティン米国防長官(AP)

オースティン米国防長官(AP)

 【ワシントン=吉田通夫】オースティン米国防長官は23日(日本時間24日)、台湾政策に「変更はない」と強調した。バイデン米大統領が日本での記者会見で、台湾有事に軍事的に対応すると明言したため、米政府が台湾政策を変更したとの見方が広がったが、オースティン氏らは打ち消した形。ただバイデン氏の同様の発言は3回目で、単なる失言では収まりそうにない。
 オースティン氏は「大統領は『一つの中国』政策に変更はないと述べ、台湾海峡の平和と安定に対するわれわれの約束も繰り返した。また、台湾関係法により、台湾の自衛を支援するという約束も強調した」と述べ、「われわれの政策に変更はない」と語った。
 しかし、バイデン氏が日本で、台湾有事の際に軍事介入する考えがあるかを問われ「イエス。それがわれわれの約束だ」と明言した意図については明確な回答を避けた。
 米政府は、中国と台湾が同じ国に属するという「一つの中国」を支持しつつ、中国の武力による台湾併合には反対。ただ中国を刺激しないよう、有事の際の軍事介入については明確にしない「あいまい戦略」をとってきた。だが、バイデン氏は昨年8月と10月にも台湾への防衛義務が「ある」と発言し、今回は軍事介入にまで踏み込んだため、「あいまい戦略」を修正したとの見方が広がっている。
 米有力紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は、ロシアのウクライナ侵攻に対して直接の軍事介入を避け続けるバイデン氏が、台湾には介入する意志を示したことを重視。「米軍が何らかの形で台湾のために展開されることは明白だという印象を残した」と伝えた。

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