首都直下地震、何が起きる? 3日後は?1週間後は? 避難所の場合、自宅の場合…主な被害想定
2022年5月26日 06時00分
②自宅に留まった場合…
▼地震発生直後~1日後
▷広範囲の停電やガスの供給停止、断水、下水道の利用制限が発生。インターネット通信機器や光回線利用型電話が使用不能。▷音声通話がつながりにくくなり、メール、SNSの大幅な遅延などが発生。家族との連絡が困難に
▷同時多発火災が発生。強風で広域延焼になる可能性。
▷スーパーやコンビニで食料など売り切れ。物資確保が困難に。
タワーマンション街の場合…
エレベーターは停止し、中高層階から地上に降りることが難しくなる。長周期地震動が発生すると、中高層階などで歩いたり動いたりすることが困難になり、固定されていない家具も大きく移動する。夏は停電による空調の停止で猛烈な暑さになり、地上への避難も時間がかかって熱中症患者発生の可能性。
木造住宅密集地域の場合…
建物倒壊が多い可能性がある。火災延焼被害も受けやすく、道路が狭いため避難も困難となる。延焼エリアで避難場所に指定されていないところや小さな避難場所に大勢の人が殺到した場合などには火災に巻き込まれる危険がある。火災が広がっている間は避難場所にとどまらざるをえなくなり、冬には低体温症、夏には熱中症のリスクがある。
江東デルタ地帯の場合…
液状化によるライフラインやインフラの被害などで、居住が難しくなり、多くの人が地域外に避難。堤防や水門の沈下や破損でゼロメートル地帯が浸水する恐れも。地下の貯水タンクの漏れや石油混入で、飲料水として使えなくなることも。
▷応急給水拠点に住民が殺到し、夏は給水を待つ住民が熱中症になる可能性。
▼3日後~
▷自宅の備蓄が枯渇し、避難所に移る人が増加。▷トイレが使えない期間が長期化すると在宅避難継続が困難に。
▷生活ごみの未回収や不法投棄で悪臭などが発生。
▷計画停電が続く可能性。それにより、通信状況の回復の遅れや、空調が使えないことによる熱中症や風邪などの体調悪化の恐れ。
▼1週間後~
▷体調を崩す人が増加。▷エレベーターは、保守業者による点検が終わるまで、長期間、使用が再開できない可能性。
▷余震などへの不安から過剰な買いだめが発生し、慢性的な品不足が続く可能性。
▼1ヵ月後~
▷体調を崩す人がさらに増加。▷自宅の再建や修繕を望んでいても、建築業者や職人が確保できない可能性。
おすすめ情報