18歳容疑者は銃器に強い執着か 事件前にライフル写真をSNS投稿 それでも共和党は銃規制に反対

2022年5月25日 18時28分
24日、銃乱射事件の起きた米南部テキサス州ユバルディで、おえつを漏らす女性(サンアントニオ・エクスプレスニュース、AP)

24日、銃乱射事件の起きた米南部テキサス州ユバルディで、おえつを漏らす女性(サンアントニオ・エクスプレスニュース、AP)

 【ニューヨーク=杉藤貴浩】米テキサス州で多数の児童らが命を落とした24日の乱射事件は、銃社会が抱える深刻な病理をあらためて露呈した。米メディアによると、容疑者の男子高校生(18)は「口数が少なく静かだった」という。銃器に強い執着を持っていた可能性もあるが、銃対策は保守派の抵抗などで進んでいない。
 CNNテレビなどによると、容疑者の男子生徒は、事件前に交流サイト(SNS)にライフル銃の写真を投稿していたとみられるほか、銃器や弾薬入りのバッグの写真を送られた元同級生もいるという。容疑者の生徒は地元のファストフード店で働いており、責任者は「もの静かなタイプで他の従業員とあまり交流しなかった」と話した。
 現場からの映像によると、小学校の周囲には規制線が張り巡らされ、多数の警官らが行き交った。近隣住民が顔を覆って嘆く姿もあった。事件後に小学校の児童らが移された市民センター付近では、子どもが大人の肩にもたれかかって涙を流していた。
 バイデン大統領は24日の演説で、2012年にコネティカット州ニュータウンの小学校で男が銃を乱射し、児童ら26人が犠牲となった事件に言及。それ以降の約10年で「900件以上の銃撃事件が学校の敷地内で報告されている」と厳しい表情で述べた。
 18年にフロリダ州パークランドの高校で生徒ら17人が死亡した事件を受け、若者らが銃規制を求めてつくった団体「マーチ・フォー・アワー・ライブズ」は「考えることや祈りで弾丸を止めることはできない。行動する必要がある」と表明し、政治家らに対策推進を訴えた。調査団体「スモール・アームズ・サーベイ」(スイス・ジュネーブ)の推計によると、米国には約3億3000万人の人口を上回る4億丁もの銃が出回る。
 だが、全米ライフル協会(NRA)から多額の献金を受け、市民が銃を持つ権利を強く主張する共和党は、規制に反対を続ける。テキサス州のテッド・クルーズ上院議員(共和党)は事件を「言葉にできないほどの犯罪だ」と糾弾しつつ「民主党や多くのメディアは憲法上の権利を制限することに解決策を求めるが、それはうまくいかない」と述べ、学校での警備増強などを強調した。

おすすめ情報

ウオッチ・バイデン政権の新着

記事一覧