「平和、日頃から考えて」 ウクライナの避難女性講演 館山の高校

2022年5月26日 07時16分

講演するオルガさん=館山市の県立安房高校で

 ウクライナから千葉市に避難しているパンコーヴァ・オルガさん(43)が二十四日、館山市の県立安房高校で講演し、全校生徒七百七人に、平和について日頃から考えておくことの大切さを伝えた。
 オルガさんは母タチアナさん(68)、息子ジェーニャさん(10)と共にキーウから避難し、かつて留学していた敬愛大学(千葉市稲毛区)で四月から職員として働いている。講演「現実に学ぶ平和学習」は、高大連携協定を結んでいる敬愛大からの声掛けで実現した。
 講演でオルガさんは、一月に日本語教室を開いたばかりだったところへ、二月にロシアの侵攻が始まったとし、「知り合いから『戦争だ』とメールがたくさん入った。ショックが大きくて」と振り返った。被害状況をスライドで紹介し、生徒たちに「まさかウクライナが戦争になるなんて誰も思っていなかった。皆さんも、いつ何が起こるか分からないので、ずっと平和を維持できるにはどうすればいいか、考えた方がいいと思う」と呼び掛けた。
 質問タイムでも「将来、どこでも絶対戦争にならないように、どう生きていくか勉強して、戦争にならない世界をつくってください」と訴えたオルガさん。男子生徒から、ウクライナ側がロシア将校を殺すのが正義か戸惑っているとの意見が出た際には「ウクライナはわざわざロシアに入ってロシア人を殺すことはないでしょう。なぜウクライナ人は何人も亡くなり、たくさんの人が避難しなければならないの」と声を震わせる場面もあった。
 三年の佐藤恵(けい)さん(17)がロシアが攻撃を正当化していることについて問うと、オルガさんは「それは正しくない」ときっぱり。佐藤さんは講演会の後、「ウクライナ人のオルガさんはロシアが悪く、ウクライナが被害に遭っていると強く感じていた。私もそれが正しいと思う。ウクライナだけ被害を受けているのが嫌というか、悔しい」と共感していた。(山本哲正)

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