<華宝塚>味わいある舞台を 雪組・真那春人
2022年5月26日 07時34分
雪組公演「夢介千両みやげ」(六月十二日まで、東京宝塚劇場)は、時代小説「桃太郎侍」などで知られる山手樹一郎(きいちろう)の代表作の一つを舞台化。お人よしで心優しい夢介(彩風咲奈(あやかぜさきな))の人としての成長を描く笑いあり涙ありの痛快時代劇の中で、夢介に因縁をつけてひと儲(もう)けしようとする偽旗本、一つ目の御前を演じている。
登場を告げる派手な音楽とともに仲間を引き連れて姿を現す悪役。「言い回しにクセがあります。歌舞伎調のせりふ、出てきた時のインパクトを大切にして、ピリッと(舞台に)アクセントをつけられたら」との思いで舞台に立つ。
難問が立ちはだかっても「学び」と受け止める夢介。「日常に通じるテーマがちりばめられている」と作品の魅力を語る。
続く「Sensational!」は一転して、情熱的だったり、クールだったりするダンスと歌のショー。「(芝居との)ギャップが楽しいですね」。男役の正装、黒燕尾(えんび)服姿もバッチリ決まっている。
入団十七年目のベテランは、とても気さくでフレンドリー。舞台人としてめざす目標は「人として魅力的であること、研ぎ澄まされていること」。そういう人は「舞台も味わいがあります」と実感を込める。悪役にこだわりがあり、「日常では起きない、自分ではない感覚を得られる」ことが楽しいという。 (山岸利行)
●● 三つの質問 ●●
(1)最近、ハマっていることは?
−時間があるときに読書をしていて、今秋に予定されている舞台「蒼穹(そうきゅう)の昴(すばる)」の浅田次郎さんの原作などを読みました。
(2)大切にしている言葉や、座右の銘は?
−「懸命であれ」。仲間や先輩、専科の方々が何かに命を懸けている姿を見て、自分もそうありたいと思います。
(3)続けている健康法は?
−仲間たちと笑い合うことです。そうすると心が明るくなり、健康につながります。
<まな・はると>
(1)出身地=千葉県白井市
(2)出身校=県立柏陵高校
(3)入団年=2006年
(4)愛称=まなはる、はる
(5)趣味=人間観察、部屋の片付け
(6)好きな花=ユリ、桜
※8月3〜9日、東京・日本青年館ホールでの雪組公演「心中・恋の大和路」に出演予定。
※新型コロナウイルス感染防止対策を徹底して上演しています。
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