チェルノブイリ原発「安全確保に必要な機器が不足」責任者が支援訴え ロシア軍のウクライナ侵攻巡り

2022年5月26日 12時44分
ウクライナの避難先ジトーミルで3歳の息子と過ごすパレニュークさん=安田教授提供

ウクライナの避難先ジトーミルで3歳の息子と過ごすパレニュークさん=安田教授提供

 ロシアの攻撃を受けたウクライナ原発を巡り、同国の原発安全責任者の一人、オレナ・パレニュークさん(35)が25日、ウクライナと福井大付属国際原子力工学研究所(福井県敦賀市)とをオンラインで結んだ講座で、日本の研究者らに現状を証言した。安全確保に必要な機器類が不足しているとして支援を訴えた。
 パレニュークさんは国立学士院原子力発電所安全問題研究所の副所長。
 パレニュークさんによると、ロシア側に1カ月近く占拠されたチェルノブイリ原発は現在、ウクライナの管理下に戻っている。ただ、地雷などの危険から施設を維持するために最低限の作業員しか立ち入りを許されていない。放射線量の測定器などの機器類は、ほとんどが持ち去られた。
 3月4日に稼働中の原発として初めて攻撃を受けたザポロジエはロシア軍の占拠が続く。作業員はロシア軍の管理下に置かれ、ウクライナ側との通信にも制限がかかっている。国際原子力機関(IAEA)が現地に入り、線量などの監視体制について指示したが、改善は見られないという。
 今回の講座はパレニュークさんを福井大非常勤講師として雇用して経済的に支援しようと、研究仲間の安田仲宏福井大教授(53)=原子力防災=が中心となって企画した。(林侑太郎)

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