コロナ禍の危機を脱却!? ワクチン接種会場でも導入…パーティションを自社開発した「サンアート・クリエイト」<挑む>

2022年5月29日 06時00分
 企業の商品展示会で使われるブースの設計や施工を手掛ける「サンアート・クリエイト」は、組み立て式の段ボールで空間を仕切るパーティションを自社商品として開発した。新型コロナウイルス禍で苦境に立ったが、自社商品の開発や販売で業績回復の足掛かりをつかんだ。

ワクチン接種会場でも使われた段ボール素材のパーティションについて話す「サンアート・クリエイト」ディレクターの岡大祐さん=葛飾区で

◆「このままでは会社が終わる」

 同社は、2018年に設立されたばかりのイベント企画会社。東京ビッグサイト(江東区)などで開かれる展示会の参加企業から、ブースの設計や施工の依頼を受けていたが、コロナ禍となる20年春の自粛要請で展示会が中止に。仕事が全てなくなったという。
 「売り上げがゼロになった。このままでは会社が終わる」。営業責任者を務める岡大祐さん(37)はそう危機感を抱いた。打開策として考えたのが「空間づくり」を生かした自社商品の開発。災害時の避難所でプライベート空間をつくることができる、段ボール製のパーティション「マム・ウォール」を作った。

◆「販路を広げて認知度高める」

 自社商品の販売は20年秋から開始。「販路を広げて認知度を高めたい」。防災関連グッズの展示会に出展すると、そこで知り合った物流会社の仲介を得て、大手ECサイトでの販売を実現させた。購入希望者からは「テレワークの個室として使いたい」と、毎日のように問い合わせを受けたという。
 マム・ウォールは、葛飾区のワクチン接種会場でブースとしても使われた。岡さんは「設立したての小さな会社だが、行政機関への納品実績が販売先の信用にもつながった」と実感。個人のテレワーク空間や診療所の簡易個室など、幅広い利用につながったとして「危機を乗り越えられた」と振り返る。(大島宏一郎)

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