新型肺炎 観光地ため息 春節のかき入れ時 中国人客激減

2020年2月2日 02時00分

マスクをして散策する外国人観光客=1日、東京・浅草で

 春節に伴う中国の大型連休中は例年、日本国内の観光地が訪日客でにぎわう。しかし、今年は新型コロナウイルスの影響で激減。感染者の立ち寄り先と判明した地域は、日本人客の宿泊キャンセルも起きた。「風評被害もあって厳しい」「仕方ない」。関係者から嘆きや諦めの声が漏れる。 
 長崎市では中国ちょうちんが街を彩る「長崎ランタンフェスティバル」が開かれている。一月二十四日~二月九日の期間中、中国人客を乗せたクルーズ船が延べ八隻寄港し、約三万九千人が訪れる見込みだったが、天津からの二隻は入港中止。上海からの二隻には観光客が乗っていなかった。
 「今年は例年の四分の一くらい」と屋台で飲み物を売る男性(25)。別の屋台で働く小嶺信介さん(42)も「今年はこれでしょうがない。何もなく無事に終わってほしい」と諦め顔だ。
 感染が判明したバス運転手の男性が立ち寄っていた山梨県。中国の団体客が利用する石和温泉(笛吹市)の旅館「華やぎの章 甲斐路」は、二月末までに約三千人の宿泊がキャンセルとなった。外国人のみを受け入れてきた同業者はさらに深刻といい、担当者は「低金利融資など、支援を求める声は多い」と話す。
 焼き物で知られる愛知県常滑市は、高さ三・八メートルの巨大招き猫「とこにゃん」が会員制交流サイトを通じて中国で大人気に。良い縁起にあやかろうという訪問者が急増していただけに、水を差された形となった。
 日光東照宮や中禅寺湖などを抱える栃木県日光市の宿泊施設は個人客が多く、これまでのところ団体客のキャンセルによる影響はないという。
 ただ、関係者は「感染者が確認されれば、客足が遠のいてしまう」と不安は尽きない。

関連キーワード

PR情報

社会の新着

記事一覧