岸田首相が「敵基地攻撃能力」を「反撃能力」と言い換え 衆院予算委で答弁、説明なしに既成事実化

2022年5月26日 20時48分

衆院予算委で「反撃能力」の表現を使って答弁した岸田首相

 政府が保有を検討する敵基地攻撃能力に関し、岸田文雄首相は26日の衆院予算委員会で、自民党が提言で敵基地攻撃能力から改称するよう求めた「反撃能力」の表現を使って答弁した。23日の日米首脳会談でもこの表現でバイデン米大統領に防衛力強化の方針を説明。国民への説明や公の議論がないまま、歴代政権が長年使用してきた名称の変更を既成事実化している。
 敵基地攻撃能力は先制攻撃を連想させるという公明党の懸念も踏まえ、自民党が反撃能力の言葉を編み出した。これまで想定されていたミサイル発射台への攻撃にとどまらず、相手国の指揮統制機能などにも攻撃対象を広げる意味を含む。
 政府は、年末に向けた国家安保戦略改定の議論を通じて敵基地攻撃能力の名称変更も検討するとしていた。首相は日米首脳会談に続いて国会審議でも反撃能力に言い換え、変更した理由は触れなかった。
 岸信夫防衛相は24日の記者会見で、改称するかどうか現時点で決まっていないと説明。首相が反撃能力を使ったことについては「党提言を真摯に受け止め、その時々で最も適切な言葉を選んでいる」との認識を示した。(川田篤志)

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