シベリア抑留 過酷さ物語る 千代田で体験画展示

2022年5月27日 07時09分

旧ソ連兵がむちをしならせる様子など88点の体験画が展示されている会場=千代田区で

 旧ソ連軍の捕虜としてシベリアに抑留され、復員後は大田区で長く暮らした故勇崎作衛(ゆうざきさくえい)さんの油絵の抑留体験画八十八点を紹介する展示が千代田区の区立九段生涯学習館で開かれている。二十九日まで。無料。
 富山県出身の勇崎さんは十九歳のころ徴兵され、旧満州(中国東北部)の陸軍病院勤務となった。敗戦後の一九四五年八月、捕虜となりバイカル湖近くの極寒地で三年以上、森林伐採など重労働に従事させられた。復員後に上京。大田区で家具店を営むなどして六十五歳から絵に没頭。二〇一一年に八十七歳で亡くなるまで個展開催を重ねた。
 飢えと寒さ、重労働の過酷さが作品から伝わる。亡くなった戦友を埋める絵では「凍土は墓穴を掘るのも容易でなく、安眠の場すら拒む」と本人の解説が添えてある。寒さなどで体調を崩し隊列から遅れると、ソ連兵がむちをしならせた様子を描いた絵もある。
 市民団体「千代田・人権ネットワーク」主催。午前十一時〜午後七時(最終日は同五時)。(井上靖史)

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