生誕100年 ドナルド・キーンさんの顕彰碑建立へ 草加の有志が協賛金募集 市内の彫刻家が原型制作

2022年5月27日 07時31分

ドナルド・キーンさん。この写真をもとに、顕彰碑のレリーフの原型が制作されたという

 日本文学研究者ドナルド・キーンさん(1922〜2019年)の生誕100年を記念し、「奥の細道」を通じた文化芸術の振興でゆかりがある草加市で市民有志が顕彰碑を建立することになり、協賛金を募っている。(大沢令)
 顕彰碑は縦四十センチ、横七十センチ。ブロンズ製のレリーフにキーンさんの肖像、キーンさんが好んだ言葉「日本を寿(ことほ)ぐ」が刻まれる。キーンさんの養子、キーン誠己さん(71)に相談し、提供を受けたキーンさんの写真をもとに、市内在住の彫刻家麦倉忠彦さん(86)が粘土で原型を制作した。
 写真のキーンさんは背広姿で両手を前で組み、鋭いまなざしを向けている。誠己さんによると、学者であることを誇りとしていたキーンさんはこの写真を気に入り、公的な場面で使うように希望していたという。
 顕彰碑は、市文化会館内(同市松江一)にありキーンさんが命名した「漸草庵(ぜんそうあん) 百代の過客」の庭園で七月下旬に完成予定。
 キーンさんは一九八八年に市内で開かれた「奥の細道国際シンポジウム」の基調講演で登壇したほか、「奥の細道文学賞」選考委員となるなど市にゆかりがある。今年七月末には「奥の細道サミット」が同市で開かれる。
 市民有志の「ドナルド・キーン先生を顕彰する会」代表で元市長の今井宏さん(80)は「市の文化芸術振興に大変な貢献をしていただいた恩人にあらためて感謝したい。生誕百年を迎え、その足跡と記憶を市民に継承するきっかけになれば」と話している。誠己さんによると、キーンさんの顕彰碑は初めてといい、「草加市とは縁があるのでとてもありがたい」と市民有志の志を喜んでいる。
 協賛金の目標は百六十万円。一口一万円。案内書は市文化会館などで配布している。募集は七月十五日まで。協賛者は顕彰碑の案内板に名前が記載される。問い合わせは、市文化協会=電048(931)9325=へ。

関連キーワード


おすすめ情報

埼玉の新着

記事一覧