熊崎勝彦さん死去 元特捜部長、前野球コミッショナー

2022年5月28日 07時26分
 東京地検特捜部長やプロ野球コミッショナーを務めた熊崎勝彦(くまざきかつひこ)さんが十三日、心不全のため死去した。自宅療養中だった。八十歳。岐阜県萩原町(現下呂市)出身。葬儀は家族で執り行った。喪主は長男の章記(あきのり)さん。
 大学受験に失敗していったん就職するが、再受験して明治大学に入学。一九六九年に司法試験に合格し、七二年に検事に任官した。東京地検特捜部には約十二年在籍し、リクルート事件の捜査などに関わった。
 副部長時代には、元自民党副総裁・故金丸信氏への聴取で「ワリシンをお持ちですね」と切り出し、無記名債券を利用した巨額脱税事件の自供を引き出した。このほか、ゼネコン汚職事件などを手がけ、特捜部長としては四大証券の利益供与事件や大蔵省接待汚職事件などを指揮した。
 その後、富山地検検事正、前橋地検検事正、最高検公安部長などを歴任し、二〇〇四年に退官。弁護士になり、〇五年にはドラフト有力候補選手に対する裏金問題が発覚したプロ野球のコミッショナー顧問になり、スカウト活動における不正防止や暴力団排除などを推進した。
 一四年、第十三代コミッショナーに就任。一五年に発覚した巨人選手らによる野球賭博問題では四選手に失格処分を科した。
 また二〇年、政府の判断で検察幹部の定年延長を可能とする検察庁法改正案の再考を求める意見書を、検察OB有志とともに法相に提出した。
 幼少のころから、一貫して中日ドラゴンズファンだった。

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