保守派の論客 安倍元首相のブレーン JR東海の葛西敬之さん死去

2022年5月28日 09時45分
 二十五日死去したJR東海の葛西敬之元会長・社長は、保守派の論客の一人だった。二十八年間にわたってJR東海の代表取締役を務めたのも政治に直言できたからだ。
 国鉄民営化を進めた三塚博元運輸相・通産相(故人)らと親密であり、その関係からか自民党清和会系の政治家と近かった。その民営化の際には「国鉄改革の三人組」の一人として、労働組合と対峙(たいじ)して労務対策では辣腕(らつわん)を振るった。
 日本商工会議所の三村明夫会頭は二十七日の定例会見で「東大では同期。年齢(八十一歳)でも同じ。(安倍晋三氏を囲む)四季の会にも誘われた。個人的にはそれほど親しい関係ではなかった。中国には独特の考えがあった」と振り返った。その安倍氏を囲む「四季の会」は与謝野馨氏(故人)らの呼び掛けで二〇〇〇年に有力経済人らで発足、葛西氏はその幹事役、経済の中心ブレーンとして保守派の有力政治家と連携していた。
 巨大な経済市場として中国に期待する経済人とは一線を画した。多くの中国人技術者が東海道新幹線を過去に視察していたが、その技術を会得した後、リニア新幹線に着手した。日本の地位を脅かしかねない中国に対抗する意味合いもあったのだろう。 (中沢幸彦)

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