国連高等弁務官、中国に「国際的な人権基準に従うように」 新疆ウイグル自治区の人権状況視察終える

2022年5月28日 22時42分
新華社通信が公開した、中国の習近平国家主席(右)と国連人権高等弁務官ミシェル・バチェレ氏のオンライン会談の画面(AP)

新華社通信が公開した、中国の習近平国家主席(右)と国連人権高等弁務官ミシェル・バチェレ氏のオンライン会談の画面(AP)

 【北京=坪井千隼】中国・新疆しんきょうウイグル自治区の視察のため訪中しているバチェレ国連人権高等弁務官の一行は28日、6日間の日程を終えた。バチェレ氏は同日夜、オンラインで記者会見を開き、中国政府がテロ対策として多数の人々を拘束しているとの指摘を念頭に、「中国政府にテロ対策のやり方を見直し、国際的な人権基準に従うよう求めた」と述べた。
 バチェレ氏はまた、海外で暮らす同自治区出身者が、自治区の家族と連絡が取れなくなっている問題について触れ、「連絡がとれない人たちに、情報を提供するよう中国政府に要請した」と話した。一方で今回の視察については、中国政府の主張と同様に「中国の人権政策に対する調査ではなかった」との見解を示した。
 同自治区では欧米や人権団体から、少数民族ウイグル族に対する人権弾圧が指摘されており、視察で実態解明に迫れたのかが注目されていた。欧米などは、中国がテロ対策を名目に100万人以上を拘束するなどして少数民族を迫害してきたと非難。中国側は「全くのうそ」と反発していた。
 人権高等弁務官の訪中は2005年以来。視察では自治区のウルムチやカシュガルを訪問。23日に中国入りし、25日に習近平しゅうきんぺい国家主席とオンラインで会談。中国の人権問題について意見交換した。
 視察は新型コロナウイルス対策のため、外部との接触を遮断する形で行われ、一行の動向は明らかにされていなかった。バイデン米政権は「必要な調査を中国側が認めるとは思えない」と、視察が中国側の宣伝に利用されることに懸念を示していた。

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