<国吉好弘の埼たまNOW>苦戦の浦和 7連続ドローでV黄信号

2022年5月29日 07時27分

浦和−鹿島 後半終了間際、競り合う鹿島・安西選手(上)と浦和・知念選手=埼玉スタジアムで

 4月にアジアチャンピオンズリーグ(ACL)のハードスケジュールをこなし、グループステージで無事決勝ラウンドへの進出を決めた浦和レッズだが、帰国後に臨んだJ1では、目指している優勝にかなり厳しい状況となっている。
 柏レイソル(0−0)、サンフレッチェ広島(0−0)、横浜F・マリノス(3−3)、鹿島アントラーズ(1−1)と、4試合連続で引き分け。ACL前の3試合も引き分けており、1シーズン内で7試合連続引き分けは、Jリーグの新記録だ。25日に行われたセレッソ大阪戦では0−2と敗れ、記録更新は悪い結果で途切れた。
 まだリーグ戦を半分も消化していないとはいえ、勝ち点14で18チーム中15位。勝ち点30の首位鹿島と2位川崎フロンターレとは16ポイント差がついている(いずれも27日現在)。
 プレー内容は悪くない。引き分けた試合でも、上位チームと互角、あるいはそれ以上の戦いを見せた。敗れたC大阪戦でも優勢に試合を進めていたが、VAR(ビデオアシスタントレフェリー)によって小泉佳穂のゴールが取り消され、関根貴大のハンドでPKを与えるなど不運が重なった。もっとも判定に関しては、レッズに有利に働くこともあり、言い訳にはできないが。
 苦戦が続く大きな要因は決定力不足だ。横浜FM戦こそキャスパー・ユンカーのハットトリックで3点を挙げたが、ACL後の他の4試合では鹿島戦の1点のみ。それもVAR判定で得たPKによるものだった。横浜FM戦では相手も攻撃的なチームでディフェンスラインが高く、その裏のスペースを活用できたが、多くの相手が守備を固めてスペースがない状況でいかにこじ開けるかが課題となる。
 ダヴィド・モーベルグや松尾佑介らドリブルで切り込める選手や、小泉や江坂任といったアイデアのある選手もいるだけに、組み合わせやコンディションも踏まえたリカルド・ロドリゲス監督の采配がカギを握る。最も得点感覚の鋭いユンカーを最大限に生かすことが重要だろう。
 ロドリゲス監督は「フラストレーションがたまる試合が続いていますが、われわれは浦和レッズですので、立ち上がって、今すぐにでも試合に勝っていくことが必要です」と前を向く姿勢を強調する。ディフェンスの要でありチームにとって欠かせない存在のアレクサンダー・ショルツも「抱えているフラストレーションをさらなるエネルギーに変えていきたい」と監督の思いに応える。
 28日のアビスパ福岡との第16節の試合が終われば、6月1日に天皇杯の2回戦をはさむが、インターナショナルマッチデーのためにリーグ戦は3週間の中断に入る。ここでもう一度戦い方を整理しなければならない。そのためにも福岡戦は勝って良い流れでインターバルを迎えたいところだ。
 今季、大型補強を敢行し優に2チーム分の戦力を整えているだけに、結果がついてこないとチーム内に不協和音が生まれる危険性もはらむ。サポーターも苛立ち、ルールを逸脱する行動が問題視されている。そういった懸念を振り払うためにも6月の反攻に期待したい。(サッカージャーナリスト)

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