「家族になりたい ただそれだけ」 同性婚訴訟が東京地裁で結審 判決は11月

2022年5月30日 18時54分
東京地裁で意見陳述後、報道陣の取材を受ける原告たち=30日、東京・霞が関で

東京地裁で意見陳述後、報道陣の取材を受ける原告たち=30日、東京・霞が関で

 同性同士の結婚を国が認めないのは憲法が保障する婚姻の自由を侵害し、法の下の平等に反するなどとして、東京都などの30~60代の8人が国に損害賠償を求めた訴訟が30日、東京地裁で結審した。判決は11月30日に言い渡される。2019年の提訴から3年3カ月。原告の小野春さんは意見陳述で「法的に家族になりたい。ただそれだけです」と声を振り絞った。
 原告側は、婚姻に関する憲法24条は同性婚を禁じていないと主張。法的に結婚できず、互いに法定相続人になれない、共同親権が持てないなどの不利益があるとする。国側は憲法は「同性婚を想定していない」と反論している。
 この日の意見陳述で小野さんは、婚姻制度について「同性愛者でも異性となら結婚できるから、差別ではない」といった国側の主張に傷つけられ「国は私たちを認めたくないのだ、と感じるようになった」と今回の訴訟を振り返った。
 昨年1月には、男性パートナーと「夫夫ふうふになりたい」と願っていた原告の1人、佐藤郁夫さんが急逝。原告の広橋正さん(53)は「1日も早く、誰もが自分の愛する人と結婚できる権利を」と訴えた。
 同性婚訴訟は現在、東京や名古屋など五つの地裁・高裁で係争中。昨年3月の札幌地裁判決(原告側が控訴、札幌高裁で審理中)は、法の下の平等を定めた憲法14条に反すると初めて判断した。来月20日には大阪地裁で判決が控えている。(奥野斐)

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