上海市トップ「ゼロコロナ」成功をアピール 「上海防衛戦は段階的成果」 習近平氏の側近

2022年6月1日 21時32分
中国・上海

中国・上海

 【北京=白山泉】上海市のロックダウン(都市封鎖)解除を前に、市トップの李強市党委書記は「上海防衛戦は段階的な成果を取得した」とアピールした。李氏は首相候補に名前が挙がる習近平総書記の側近だが、封鎖を巡り市民から強い批判を受けた。習氏が執念を燃やす「ゼロコロナ」の成功を強調して挽回し、最高指導部人事を決める秋の共産党大会で自身の昇格も実現したい思惑とみられる。
 上海のロックダウンでは、厳しいコロナ対策のせいで病院にかかれずに亡くなる人も続出。香港メディアによると、5月上旬までに90人以上が感染以外の理由で死亡したという。当局者が暴力的な手法で市民を隔離施設に連行する姿も目立った。
 5月30日の市の会議に出席した李氏は、こうした事案には言及せず「ゼロコロナの『堅持こそ勝利』という必勝の信念の下、数々の困難を克服してきた」と成果を強調した。
 歴代の上海市トップは、1987~89年の江沢民氏以降、汚職で免職された1人を除く全員が政治局常務委員(最高指導部)に昇格した。ただ、李氏が昇格すれば、2カ月以上封鎖生活を味わった上海市民の不満の高まりにつながりかねない。このため「昇格の有無は習氏の権力基盤の強さを示す」(エコノミスト)との見方もある。

関連キーワード


おすすめ情報