<望 ~都の空から>多摩動物公園 「野生」守り続ける丘

2022年6月5日 06時28分

住宅街と隣接する多摩動物公園=日野市で、本社ヘリ「あさづる」から(由木直子撮影)

 多摩丘陵の地形を生かし、緑あふれる日野市の多摩動物公園。52.3ヘクタールの広大な敷地は東京ドーム約11個分に相当する。昆虫を含めると4月末現在で284種、約1万7000点が飼育されている。
 開園は1958年。終戦からの復興が進み、上野動物園の来園者が増えたため、都が「第二の上野動物園」として計画した。野生に近い形で動物を見てもらおうと、柵をできるだけ無くし、代わりに堀を設けた。当時では画期的な方式で「放し飼いの動物園」と話題を呼んだ。
 64年には、バスの中からライオンを間近に観察できる「ライオンバス」もスタート。バスで群れの中に入っていく「サファリ式」を世界で初めて取り入れた。迫力満点で50年以上も人気を誇る名物になっている。
 2006年には、絶滅が危惧される動物の保全をする「野生生物保全センター」を創設した。広報担当者は「従来の繁殖のほか、バイオテクノロジーの先端技術を取り入れ、実験室でDNA解析やホルモン測定、精子保存などもしています」と話している。 (宮本隆康)

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