日銀の黒田総裁「家計の値上げ許容が高まっている」 円安は「経済全体としてはプラス」

2022年6月6日 20時29分
講演する日銀の黒田総裁=6日午後、東京都千代田区のホテル(共同)

講演する日銀の黒田総裁=6日午後、東京都千代田区のホテル(共同)

 日銀の黒田東彦総裁が6日、東京都内で開かれた講演で「家計の値上げ許容度も高まってきている」と述べた。2%の物価目標の達成を目指す上で「重要な変化と捉えることができる」と語った。日本経済は新型コロナウイルス禍から立ち直っておらず、引き続き金融政策による景気下支えが必要だとして「揺るぎない姿勢で緩和を継続していく。引き締めを行う状況には全くない」と強調した。
 生鮮食品を除く消費者物価の上昇率は4月に前年同月比2・1%となり、目標を上回った。しかし、黒田氏は物価高はエネルギー価格上昇による一時的な現象で、目標は達成できていないとの見方を示し「平均的に2%になること」を目安に挙げた。
 目標達成には「賃金と物価がともに相乗的に上昇する好循環をつくり出す必要がある」と指摘。日本は米欧と比べ景気回復の勢いが弱いため、大規模な金融緩和で景気を下支えし、賃上げ環境を整えることが先決との考えを示した。
 日本よりも米国の方が金利が高いことを背景に、外国為替市場で円安ドル高が進んだが「急激な変動ではなく、安定的な円安方向の動きであれば、経済全体としてみればプラスに作用する可能性が高い」と強調した。(共同)

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