生命の起源探索 足掛かりに 小惑星りゅうぐうの砂にアミノ酸20種類以上確認、はやぶさ2が採取<解説>

2022年6月6日 21時05分

探査機はやぶさ2が2回目の着陸で採取した小惑星りゅうぐうの石や砂=JAXA提供

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機はやぶさ2が2020年に持ち帰った小惑星りゅうぐうの砂などの試料からアミノ酸が見つかった。今後、小惑星が生命の材料となる有機物を地球へ運んだのかどうか議論が進みそうだ。生命の材料の起源を探るための大きな足がかりを得られたと言える。
 アミノ酸は、月と小惑星イトカワでは見つかっておらず、地球に落ちた隕石いんせきから見つかっているだけ。だが、隕石は地球への大気圏突入で高温にさらされるうえ、地球上にあるアミノ酸などと混ざって汚染されることが問題だった。

探査機はやぶさ2が撮影した小惑星りゅうぐう=2019年11月(JAXA提供)

 りゅうぐうから試料を得られたのは、小惑星などの試料を持ち帰る「サンプルリターン」という初代はやぶさから培ってきた技術のたまものだ。はやぶさ2はりゅうぐうの表面と地下にあった岩石から試料を採取し、カプセルに収めて地球に投下して高温や汚染から守った。
 発見された20種類以上のアミノ酸は、それぞれ立体的な構造の違いで、右手型と左手型の2つの型に分かれる。地球上の生命の体は、なぜか左手型ばかりでできている。その理由は大きな謎だ。試料の分析が進めばこの疑問に迫れる可能性もある。(増井のぞみ)

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