下町の風景 墨田区で写真展 豪のロビンソンさん、散策中に撮影

2022年6月8日 07時23分

「目的地が同じでもコースを変えると違う出会いがある」と話すマーク・ロビンソンさん=墨田区で

 浅草花やしき(東京都台東区)の狭い敷地から飛び出さんばかりの乗り物、街を歩き疲れて着物姿で座り込む女性たち、昔ながらの弁当屋さん…。オーストラリア人ジャーナリストが下町を散策中に撮った風景を紹介する写真展が、東京ミズマチ(墨田区向島)のカフェ「ふくろう360°」で開かれている。(小形佳奈)
 撮影したのはマーク・ロビンソンさん(60)。豪州人の父と日本人の母との間に日本で生まれ、二歳で豪州に。一九八八年から日本に拠点を移し、紙やウェブ媒体に日本の食文化や風俗を紹介する英文記事を執筆してきた。永井荷風、川端康成の作品を通じて浅草や向島に興味を抱いた。九年前からは台東区で暮らす。
 趣味はフィルムカメラを手に散策すること。「高度経済成長から取り残されたようなエリアが好き」と言う。古ぼけた薬局や酒屋、町工場などだ。「壊れても直して使う、周囲との支え合いが残っているというような、人の暮らす独特のにおいがあるのがいい」

展示作品のひとつ、外に飛び出してきそうな浅草花やしきの乗り物

 本展に合わせて出版した二冊目の写真集の表紙には、隅田川にかかる駒形橋から、眼下の水上バスの乗客に向かって手を振る高齢女性の写真を採用した。「この人は独り暮らしの寂しさを抱えているかもしれない。(その姿に)自分のお母さんを重ねた」と話す。
 約七十点を展示。十九日まで。入場無料。問い合わせは、ふくろう360。=電03(5637)8866=へ。

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