マスク生活でメークも様変わり 「自分らしさ」追求<まちビズ最前線>

2022年6月12日 06時00分

黒だけではない商品が並ぶカラーアイライナー売り場=東京都渋谷区の渋谷ロフトで

 コロナ禍でのマスク生活の長期化で、メークの楽しみ方が変化してきた。目元は華やかになるなどこだわりが増し、口元はマスクの着脱を織り込み、落ちない口紅が求められるように。マスク緩和の動きがみられ始めているものの、完全に手放せる生活はまだ先になる見込みで、マスクを意識したメークが続きそうだ。(並木智子)

◆目元はカラフル、華やかさで勝負

 「アイメークには力が入る。見えるのは目元だけだから楽しみたい。コロナ前より華やかになったかも」。渋谷ロフトを訪れていた女性(21)は話した。同店によると、アイライナーやマスカラは、グレージュやラベンダーなど色彩に富んだ商品が好評。ラメが入った「グリッター」など涙袋のメークに使う商品も勢いがある。担当者は「定番の黒をなくすメーカーもある」と話す。ロフト全店の5月のメーキャップアイテムの累計売上高は前年同月比173%と好調だ。
 専門サロンで受ける「まつげパーマ」も人気。自然な仕上がりでメークをしない日でも目元を華やかにできるためだ。眉毛を整える眉毛サロンも目元の印象が変えられると、男性客が増加している。

口紅を塗る女性。コロナ禍ではマスクに口紅が付いてしまうのが女性たちの悩みだ=東京都中央区で


マスクに付きにくく、落ちにくいとSNSで話題のKATEの「リップモンスター」=東京都中央区で

◆口紅は落ちにくさ重視 「リップモンスター」ヒット

 市場調査会社インテージによると、昨年の化粧品売上高で、マスカラなど目元関連は前年を上回った一方、口紅は約137億円とコロナ前の2019年の4割以下に低迷。そんな中でも、カネボウ化粧品(中央区)のメークブランド「KATE(ケイト)」が昨年5月に販売開始した「リップモンスター」は、コロナ禍で「口紅はいらない」との風潮をはねのけ、累計出荷本数が350万本を超える人気ぶりだ。「欲望の塊(ピンクレッド)」「ラスボス(ローズレッド)」など個性的な色名とマスクをしても落ちにくく長時間続く色持ちが交流サイト(SNS)で話題となり、店舗での品切れが続出した。
 「脱マスク」の動きも広がり始めているが、メークは今後どうなるか。PR担当の若井麻衣さんは完全にはマスクを手放せない中で「マスクの着脱が増えるので、より落ちにくさは重要になる」とみる。美容関連の調査研究などをするホットペッパービューティーアカデミー研究員の田中公子さんはコロナ禍を経て「他人の目線よりも、自分のやりたいことや自分がどうありたいかを重視するようになってきた」と話す。マスクを外すことで「メークのバリエーションが広がるのでは」と予想する。

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