難民の子 虫歯から守る 川口の18歳、来月ウガンダで歯磨き指導

2019年12月27日 16時00分

「現地で調達できる材料で歯磨きを習慣づけられたら」と話すマイケル瑛美さん(右)と兄の瑠久さん=東京都練馬区で

 難民支援を志す女子高校生が年明け早々、アフリカを訪れ、内戦による難民の子どもたちに歯磨きを教える。東京学芸大付属国際中等教育学校(東京都練馬区)六年のマイケル瑛美(えいみー)さん(18)が活動を考えたきっかけは、学校の研修で訪れたフィリピンで見た虫歯だらけの子どもらの姿。「生活の質を下げる虫歯や歯周病の子どもを減らしたい」と話す。 (小形佳奈)
 埼玉県川口市に住むマイケルさんは同市の公立小学校に通っていた当時、同級生にクルド難民の子がいて貧困や難民支援に関心を持ったという。今年二月、学校の研修でフィリピンの貧困地域を訪れ、若い母親と子どもが虫歯だらけだったことに衝撃を受けた。「そもそも歯磨きをする習慣がないことに驚いた」
 帰国後、認定NPO法人「ワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)」が主催する難民支援のアイデア大会で、子どもたちの口腔(こうくう)ケアをテーマに参加して優勝。アフリカ東部のウガンダで、内戦が長く続いた隣国南スーダンから逃れてきた子どもたちに歯磨きを指導することになった。
 来年一月四日、大学生の兄瑠久(るーく)さん(19)や、趣旨に賛同した歯科医師横山晋吾さん(36)=富山県黒部市=らと共に日本をたち、ワールド・ビジョン職員のサポートを受けて活動する。
 現地の難民キャンプでは、センダン科の樹木で抗菌作用があるとされるニームの枝の先端の皮を剥ぎ、むき出しになった部分を「歯ブラシ」代わりにして歯を磨く。イスラム圏では同様に木を材料にした歯ブラシが使われているといい、それを知ったマイケルさんはアフリカ雑貨店で買った木の歯ブラシを一カ月間試し、横山さんに効果があることを確認してもらった。
 父親がオーストラリア人、母親が日本人のマイケルさんは今回の活動について、「自分のルーツの影響も大いにあると思う」とも話す。父親の故郷に祖父母を訪ねたり、両親が海外の友人を招いたりと、幼い頃から「異文化」に触れる機会は多かったという。
 帰国後にはWVJ主催の報告会に参加するほか、「日本の同世代に難民の実情を知ってもらいたい」と、自分たちで勉強会を開くことにしている。「歯磨きの習慣が根付くか、効果があるかも検証したい」とマイケルさん。将来は医療関係に進み、難民支援に関わるのが目標だ。
 プロジェクトや支援に関する問い合わせは、WVJ=電03(5334)5350=へ。

アフリカに生える、歯ブラシ代わりになるニームの木=ワールド・ビジョン提供

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