旅先自販機でふるさと納税 返礼品、その場で受け取り

2019年11月30日 02時00分

観光地などでふるさと納税の手続きができる自動販売機=神奈川県藤沢市で(グローキーアップ提供)

 旅行先の町が気に入ったらその場でふるさと納税-。NTT東日本などは観光地などを訪れた人が専用の自動販売機を操作して、ふるさと納税の申請ができる仕組みをつくった。返礼品もその場で自販機から取り出すことができ、送付の手間もない。二〇二〇年以降の全国展開を目指している。 (鈴木龍司)
 申請者は、現地に設置してある自販機に氏名や住所などを入力し、表示された納税額と返礼品を選択してクレジットカードで決済する。返礼品は取り出し口から受け取り、サイズの大きい品物などは後日、自宅に届く。自販機のほかQRコードを利用して、スマートフォンで申請できる仕組みも整備。税控除関係の書類は自治体から郵送する。
 ふるさと納税は、ネットのランキングサイトで人気が高い返礼品を見比べて申請する人が多く、自治体の魅力が伝わりにくい。NTT東日本ビジネス開発本部の遠藤正幸さんは「サイト経由の納税は自治体の偏りを招く。訪れた町で気に入った特産品を受け取ることができる仕組みで、地域経済の好循環に貢献したい」と話す。
 NTT東日本がベンチャーと新規事業を創出する取り組みの一環で、IT企業のグローキーアップ(神奈川県藤沢市)と連携して、今回の仕組みをつくり上げた。全国の自治体に導入を呼び掛け、観光地や宿泊施設、駅、ゴルフ場などに設置してもらう。相模原市など各地の自治体が二〇年一月以降の導入を検討している。
 システム実用化に向け、十一月初旬に東京都内で開かれた長野県塩尻市のワインイベントで返礼品の特産ワインなどとともにシステムを紹介したところ、約三十件の申請があった。ふるさと納税の未経験者や年配の人が目立った。同市地方創生推進課の山田崇係長は「ワインにひかれ、『町を応援したい』と共感してくれた人の寄付を集めることができ、制度の趣旨に合致している」と歓迎した。

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