上皇さま 86歳に 台風被災者 気づかう

2019年12月23日 02時00分

皇居でコハマギクを観賞される上皇ご夫妻=宮内庁提供

 上皇さまは二十三日、八十六歳の誕生日を迎えられた。四月三十日の退位後、初めての誕生日で、宮内庁が発表した近況によると、天皇、皇后両陛下が即位行事を終えたことを喜びつつ、秋の台風による被災者の様子を在位中と同様に気づかっているという。
 上皇さまは現在の住まいの皇居・吹上仙洞御所から高輪仙洞仮御所への引っ越し準備をしつつ、皇居内の生物学研究所に週二~三回通い、専門テーマのハゼ科魚類の研究をしている。オキナワハゼ属に関する三本目の論文作成に向けて、国内と海外のハゼの標本の比較研究を進めている。
 日常生活では、朝食後に上皇后さまと本を朗読するなど穏やかに過ごしている。朝食後の朗読は平成初期からの習慣で、ご夫妻で一冊の本を交互に音読する。詩人で評論家の大岡信さん(二〇一七年死去)の著書「折々のうた」やパスカルの「パンセ」などを読み、最近は文芸評論家山本健吉の「ことばの歳時記」を朗読している。
 ご夫妻で早朝の散策を日課とし、日本の祭りや風景、暮らしを紹介するテレビ番組を鑑賞したり、就寝前に楽器演奏を楽しんだり、「上皇后さまとお過ごしになる時間を大切にされている」という。
 昨年までは誕生日会見が行われたが、退位に伴って近況の発表だけとなった。今年は天皇誕生日がなく、来年二月二十三日の陛下の誕生日が祝日となる。 (編集委員・阿部博行)

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