生理中でも「フェムテック」で安心感 女性アスリートの悩みを技術で解決

2022年6月17日 12時00分
フェムテック商品の使用感やメリットを話すフィンスイマー山階早姫さん=東京・有明の東京ビッグサイトで

フェムテック商品の使用感やメリットを話すフィンスイマー山階早姫さん=東京・有明の東京ビッグサイトで

 生理に苦しんできた女性アスリートが、悩みから解放されつつある。不快感を技術で解決する「フェムテック」と呼ばれる商品がスポーツ界にも波及。激しく動いても支障が出にくく、競技に集中できるため人気が高い。使用する女性アスリートは「経血(月経で排出される血液)が漏れない安心感を手に入れた」と話す。(天田優里、写真も)
 フェムテックは欧州が発祥とされ、「Female(女性)」と「Technology(技術)」を合わせた造語。女性の社会進出が進む中、働きながら健康の悩みを解消する商品開発が注目されるように。2021年夏の東京五輪に向けて、日本のスポーツ界でも認知度が高まっていった。
 5月中旬、東京・有明の東京ビッグサイトで開かれたスポーツ関連の最新技術やサービスを提案する企業展覧会。「スポーツ×フェムテックコレクション」と題した一角に国内5社が出展した。元アスリートが考案した経血吸収型ボクサーパンツやショーツ、体内で経血を受け止める月経カップの商品がずらり。陸上やラグビーなど幅広い競技のアスリートが使用し、東京五輪に出場した選手からも好評だったという。
 足ひれ用具を使って泳ぐ「フィンスイミング」の選手で都内在住の山階やましな早姫さきさん(34)は、数年前から複数のフェムテック商品を使う。「競技の必需品。力んだら血が漏れるのではと心配したが、大丈夫だった」と笑顔を見せる。
 学生時代は競泳選手。生理と付き合うのはストレスだったという。生理の時期をずらすピルを大会前に使って失敗したり、経血が漏れてプールが血まみれになったり。陸上で行うトレーニングでも、生理用品と肌が擦れて痛みや蒸れがあった。当時は指導者から「生理が止まってこそ一流」と言われたことも。「生理は隠さないといけなかった。練習メニューを軽くする選択肢もなかった」と振り返る。
 しかし、アスリートを取り巻く環境は変わってきた。女性の人生や健康に対する社会の理解が深まり、指導者を対象にした講習会が増えた。科学の進歩で登場したフェムテック商品も追い風となり、快適にスポーツをしやすくなったという。
 商品をネット販売する東京都中央区の企業は18年以降、繰り返し使える月経カップ6万〜7万個を販売した。新型コロナウイルス禍で一時販売が伸び悩んだが、今後は再び需要が増えると見込む。担当者は「アスリートはもちろん、スポーツやレジャーをする女性にも最適。快適に過ごしてもらえたら」と話している。

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