モンゴルにラジオ体操の輪 普及奔走の看護師、都が表彰

2019年12月20日 16時00分

モンゴル・オルホン県の病院スタッフらが参加したラジオ体操の動画

 国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊員としてモンゴル北部オルホン県に派遣されている看護師中村秋子さん(41)が、日本のラジオ体操の普及に努めている。現地で撮影した動画は、東京都のラジオ体操プロジェクトの優秀賞にも選ばれた。 (平岩勇司)
 中村さんは名古屋市出身で、昨年十月からオルホン県の総合病院にあたる地域診断治療センターに勤務。集中治療に携わる看護への助言や、看護技術の向上について担当している。
 モンゴルは経済成長に伴い、運動不足や食生活の多様化から生活習慣病対策の必要性が高まっている。
 今年の夏、病院スタッフから「誰でも簡単にできる健康体操を広めたい」と相談され、ラジオ体操を取り入れることに。医師や看護師が実際に体験すると「体をすごく動かす」「これは楽しい」と評判となり、毎朝取り組むようになった。地元の役所や警察署、企業にも広まり、今後さらに住民を巻き込んで輪を広げようとしている。
 そんな中、ラジオ体操の動画を都が募集していると知った。都は来年の東京五輪・パラリンピックに向け、スポーツに親しむ習慣を広める「みんなでラジオ体操プロジェクト」を実施しており、その一環で動画を募集していた。
 中村さんは病院の医師、看護師、職員ら数十人に呼びかけ、民族衣装をまとい、遊牧民の移動式住居「ゲル」などで体操する姿を撮影。「応募すると決まったら、スタッフ同士で体操を教えあい、動きが急に良くなった」と笑う。
 同プロジェクトの表彰式が十六日、都庁であり、一時帰国した中村さんはモンゴルの民族衣装「デール」を着て出席。最優秀賞に次ぐ優秀賞の表彰を受け、小池百合子知事から「海外でラジオ体操が広まるのはすばらしい」とたたえられた。中村さんは「今後も病院での指導のほか、さまざまな形でモンゴルに貢献したい」と話し、その日のうちにモンゴルへとんぼ返りした。

東京都から表彰を受け、モンゴルの民族衣装を着てあいさつする中村秋子さん

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