iPS予算削減通告「問題なし」 週刊誌報道巡り、菅官房長官

2019年12月16日 17時07分
 人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)の備蓄事業を巡り、和泉洋人首相補佐官が事業責任者の山中伸弥京都大教授に予算削減を通告したとの週刊文春の報道について、菅義偉官房長官は十三日の記者会見で「問題があったとは聞いていない」と述べた。

和泉首相補佐官と厚労省女性幹部が山中氏に

 週刊文春によると、和泉氏は八月、厚生労働省の女性幹部とともに京都大で山中氏と面談し、年約十億円を投じてきた備蓄事業への政府支援を打ち切る方針を伝えた。その後、和泉氏と女性幹部が京都市内で縁結びの神様として知られる貴船神社参拝などの「デート」をしており、公私混同だと報じている。
 公私混同の指摘について菅氏は十二日の会見で「公務として出張手続きをとった上で出張し、午後の京都市内での移動は私費で支払っている。適切に対応したと聞いている」と答えた。

山中氏が批判

 公開の議論を経ずに一方的に予算の打ち切りを通告されたため、山中氏は十一月、日本記者クラブで会見し、「一部の官僚の方の考えで、国のお金を出さないという意見が入ってきた。いきなりゼロになるのが本当なら相当理不尽だ」と批判。十二月、自民党と公明党が政府に支援継続を求める提言を出し、予算の打ち切りは見送られた。
 和泉氏は菅氏の側近で、新幹線などインフラ事業や武器輸出などを担当。加計学園の獣医学部新設でも官邸と省庁間の調整などを行った。(望月衣塑子)
(2019年12月14日朝刊に掲載)

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