石炭火力推進「犯罪に等しい」 経済学者 ジャック・アタリ氏

2019年12月17日 02時00分
 欧州復興開発銀行の初代総裁を務め、フランスのマクロン大統領誕生を後押しした経済学者ジャック・アタリ氏=写真、木口慎子撮影=が来日し、本紙のインタビューに応じた。世界での利己主義の広がりに危機感を示し、日本の石炭火力発電推進を「犯罪行為に等しい」と批判。核不拡散に向け、唯一の戦争被爆国である日本が、積極的な役割を果たすよう促した。 (上野実輝彦)
 アタリ氏は、温室効果ガスを排出する石炭火力発電を推進する日本や中国、米国などの責任に言及。将来世代に負担を押し付けるような対応は、トランプ米大統領の米国第一主義をはじめ、利己主義が背景にあると分析した。
 アタリ氏が設立した非営利団体のランク付けで、日本は将来世代への配慮が下位だとして「何をすべきかを議論するきっかけにしてほしい」と提案した。
 イランや北朝鮮の核開発の動きについても懸念を表明。2020年の核拡散防止条約(NPT)運用検討会議で「被爆国としてリーダーシップをとって発言すべきだ」と語った。
 アタリ氏は、企業経営者や学者らでつくる民間の政策提言組織「日本アカデメイア」が主催した、12日のシンポジウムに参加するため来日した。アタリ氏はインタビューとは別に、一連の問題解決のため、国連安全保障理事会といった既存の国際枠組みの維持や二酸化炭素(CO2)排出への国際課税導入を提言している。

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