こんなに大きくなりました シャオシャオとレイレイ 1年のあゆみ
2022年6月21日 07時10分
上野動物園の双子のジャイアントパンダ、シャオシャオ(雄)とレイレイ(雌)が23日、1歳を迎える。コロナ禍で閉塞(へいそく)感や不安が広がる中で誕生した2頭は、日本中にハッピーを届けた。双子のうち1頭しか育てないことが多いパンダだが人工保育を交えながら、2頭はすくすくと成長。上野動物園のアイドルは、さらに愛くるしさが増している。 (西川正志)
「かわいい」「大きい」。誕生日を前に同園で20日に開かれた1歳を祝う会。室内展示場の木の上でまったりと過ごすシャオシャオとレイレイに、抽せんで選ばれた14人の子どもたちは歓声を上げた。足立区の門橋俐於(りお)君(6)は「丸くてかわいい。お母さんのシンシンみたいに大きくなってほしい」と目を輝かせた。
「驚きと安心、そしてこれから大変になるのを覚悟した」。同園教育普及課長の大橋直哉さん(48)は双子が生まれた瞬間をそう振り返る。
飼育員と獣医師のチームは、シンシンと人の手による保育を1頭ずつ交互に行いながら、24時間態勢で見守った。人工ミルクの温度管理や飲ませる間隔など「かなり神経を使って飼育した」という。
生後4カ月ごろになると、2頭は自分でシンシンの母乳を飲みにいくようになり、母子3頭で過ごす時間が増えた。このころ、ようやく24時間態勢での見守りも終了。シンシンの愛情をたっぷりと受け、2頭は順調に育った。
最近は性格にも差が出てきた。シャオシャオは感情表現豊かで、飼育員が普段と違う動きをするとびっくりするなど繊細な一面も。レイレイはマイペースで、シンシンが寝ているすきに母乳を飲むなど要領が良いという。大橋さんは「もう少しで竹を食べ始めるなど大人の階段をのぼっていく。今後の成長が楽しみ」と目を細めた。
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