<ぱらぱらじっくり 教育に新聞を>「切り抜き作品」初挑戦 チームワークで学び充実

2022年6月21日 07時48分

6年生たちの切り抜き作品づくりを指導する永嶌教諭(中央)=東清小学校提供

 「読解力」や「共感力」が身につく学びとして東京新聞が小中高生に参加を呼びかけている「新聞切り抜き作品コンクール」。募集する作品の大きさは普通の新聞の一ページの四倍もあり、完成させるには大変な苦労を伴う。昨年度に初挑戦した千葉県木更津市の市立東清(とうせい)小学校を訪ね、実際に取り組んでみてどうだったのか、感想を聞いた。
 「コンクールに出品するような作品ができるのか、最初は半信半疑だったんです」。六年生の担当教諭だった永嶌裕美(ひろみ)さん=三月末で退職=が懐かしそうに振り返る。
 東清小学校は小規模校。六年生の十二人が切り抜き作品づくりに取り組んだ。
 千葉県NIE推進協議会の推薦でNIE実践指定校に選ばれていたので、新聞は無料で提供される。せっかく届いた新聞。学びに役立てないともったいない。具体的な方法を探す中、切り抜き作品づくりを手ほどきする出前授業を東京新聞が無料で実施していると知り、申し込んだ。
 九月末に初回を実施。小中学校でのNIE経験が長い武藤和彦アドバイザーが、気になった新聞記事を切り抜いて自分なりの見出しをつける初歩的な作業を指導した。児童らは予想以上の関心を示し、何枚も仕上げた子もいた。
 「指導の熱量がすごくて子どもたちも圧倒された感じ」と永嶌さん。児童らのやる気が高まり、「最後までやらないわけにはいかないな」と永嶌さんも独自のワークシートなどを工夫して児童の学びが深まるよう支援した。
 三人ずつの四班でそれぞれのテーマを決め、十〜十二月に総合の時間を使って切り抜き作品づくりを進めた。
 児童が新聞の中から選んだテーマは「新型コロナ」「プロ野球」「タリバン」「オリパラ」。ふだんは控えめな児童がリーダーシップを取るなど永嶌さんにとって意外な現象が起きた。得意不得意に応じて分担協力するチームワークを発揮した班もあった。
 なんとか四つの作品が完成し、一月中旬の締め切りまでに応募。「本当に正しいの!? タリバン」の作品タイトルを、あえて手でちぎった文字で印象的に仕上げた作品が「入選」に選ばれ、もう一点が「佳作」になった。
 永嶌さんは子どもたちが懸命に取り組んだ意義をこう考える。「記事を集めるだけじゃなくて自分のコメントを書く。ちょっとハードルが高まるけれど、それが子どもたちの力が伸びるポイントかなと感じた。やってみてよかったと思います」 (東松充憲)
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第十九回新聞切り抜き作品コンクールの募集要項と出前授業申込書はこちらから。

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