2022参院選、10代投票率どうなる「政治を自分の問題としてとらえて」

2022年6月21日 18時55分

模擬投票を体験するN高校・S高校の生徒ら=東京都渋谷区で

 22日に公示される参院選は、2016年に選挙権年齢が18歳以上に引き下げられてから5度目の大型国政選挙になる。10代の投票率は伸び悩んでいるが、新型コロナウイルス禍の下、政治を身近に感じる機会が増えたためか、昨年の衆院選では投票率が上がった。専門家は、若い世代も選挙を通じて意思表示すべきだ、と投票を呼び掛ける。(佐藤航)

◆スタッフや聴衆の年齢層見れば「一目瞭然」

 学校法人角川ドワンゴ学園が運営する通信制のN高校とS高校の代々木キャンパス(東京都渋谷区)では16日、最近18歳になって今回の参院選で初めて投票する生徒や、これから選挙権を得る生徒らを対象に、選挙との向き合い方を学ぶ授業が行われた。
 指南役は、政治や選挙についてフィールドワークを続ける部活動「政治部」のメンバーだ。過去2年間の選挙で街頭演説を見続けてきたというN高2年の安彦あびこ 匠翔たくとさん(16)は、陣営スタッフや聴衆の年齢層が、投票先を決める判断材料になると指摘。「若者が多いのかシニアが多いのか。どんな層に支持されているか一目瞭然で分かる」と説いた。生徒たちは、渋谷区選挙管理委員会から借りた本物の投票箱を使った模擬投票も体験した。

◆下落傾向変わった21年衆院選 「コロナ禍影響大きい」

 総務省のまとめによると、初めて10代が投票することで注目された16年参院選は、20代より高い46.78%に達したが、17年衆院選は40.49%、19年参院選が32.28%と続けて下落した。
 その流れが変わったのが21年衆院選だった。10代は19年参院選より10ポイント以上も高い43.21%に上昇。慶応義塾大SFC研究所の西野偉彦たけひこ上席所員は「コロナ禍の政治決定がダイレクトに生活に影響したのが大きい」と述べ、休校や行事の中止で「普通」の学校生活を送れなかった経験が、政治に目を向けるきっかけになったと分析する。
 若者の間で少しずつ高まる機運を、いかに盛り上げるか。西野さんはN高やS高のような高校生向けの発信に加え、19歳以降への継続的な働き掛けを重視する。初めて選挙権を得る18歳と比べ、19歳以降は投票率が低い傾向にある。「大学や専門学校に進むと主権者教育を受ける機会は少なくなる」という。
 17日には東京都港区の「ハリウッド美容専門学校」で、政治や選挙について学ぶ授業があった。講師の西野さんは、投票率が高い高齢者の要望が政治に反映されやすい「シルバー民主主義」の現状を説明。約300人に「政治を自分の問題としてとらえるのが大事」と語りかけ、「若い世代の考えを政治や行政に発信してほしい」と促した。
参院選2022
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