川崎市の秋田恵市議、参院選出馬で異例の自動失職 補選は行われず

2022年6月22日 21時00分
 川崎市の秋田恵市議(幸区、無所属)は22日、参院選への立候補届け出が受理され、市議を自動失職した。秋田氏は不適法な支出があったとされた政務活動費の返還請求に応じておらず、現在開かれている6月定例会では居住実態を巡る疑惑の説明が求められていた。
 同僚の市議や市議会局の職員は秋田氏の出馬を知り「えっ」「事前には何も聞いていなかった」と一様に驚いた様子を見せた。橋本勝議長は「選挙なので一候補者への批評は適切ではない」とコメントを避けた。
 市議会局によると、市議の自動失職は過去30年ほど例がなく、市長選などに出馬した市議も直前に辞職した。市議補選は行われない。
 秋田氏の2019、20年度の政務活動費に不適法な支出があるとの市監査委員の勧告を受け、福田紀彦市長は昨年12月と今年2月、計107万円の返還を命じていた。秋田氏側は市コンプライアンス推進室に不服審査請求を出しており、全額が未返還。市議会局は「今後も返還を求めていく」とした。
 秋田氏を巡っては、居住実態疑惑を受けて辞職勧告決議などを求める陳情6件も、市議会総務委員会と議会運営委員会に付託されていた。対象議員が失職しても陳情は自動的に取り下げにはならないといい、扱いは今後委員会で判断することになるとみられる。
 市議会局によると、6月の議員報酬(月額83万円)は21日に支給済みで、23〜30日分は日割りで返還を求める。ボーナス195万円は今月1日を基準としており、30日に全額支給予定という。
 この日、市議会では議会運営委員会が開かれた。6日の本会議で、秋田氏に居住実態の事実関係の説明を求める決議を採決した際、橋本議長が秋田氏の発言を認めなかったことを受け、いずれも8日に提出された、橋本議長に民主主義を尊重した議事運営を求める請願と、議長辞職勧告決議を求める陳情について審査。各会派とも不採択で意見が一致した。(北條香子)

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