<参院選・ここに注目>危機の克服、投票から 政治部長・高山晶一

2022年6月23日 06時00分
 物価高騰への不安が膨らむ中で迎えた参院選。国会は本来、こうした危機に立ち向かう知恵を与野党が出し合い、より良い対策を見いだしていく場であるべきだが、機能しているとは言い難い。参院選が、国会の機能を取り戻すきっかけになってほしい。
 少数意見を尊重しながら熟議を重ね、国民の大多数が納得できる結論を得ていくという民主主義の作法も、最近の国会では軽視されがち。世論の反対が強い安全保障政策などでも歯止め役を果たせず、事実上、内閣の追認機関になっていると批判されてきた。
 先の通常国会でも、国会議員に月100万円支給される調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)の使途公開や未使用分の返還について結論を先送りするなど、国民の思いを受けとめているとは言えない。
 物価高は、今まさに国民のくらしが脅かされている切実な課題。防衛費倍増や敵基地攻撃能力の保有の是非など、国民の安全に関わる問題も含め、政府の方針を追認するのでなく、国民の声に日々接している国会議員が向き合うべきだ。
 監視と熟議という機能を国会が取り戻すかぎは、国民の参加だ。参院選で多くの有権者が意思表示すれば、それだけの期待と、責任の重さを国会議員に自覚させることができる。
 1票の価値は、決して小さくない。20日開票の東京都杉並区長選は投票率が前回より5ポイント以上上がり、当初無名だった新人が初当選した。くらしの危機を私たちが克服する第1歩は、投票だ。
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 編集局幹部が参院選の意義や注目点を解説します。
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