バイデン米大統領、ガソリン税の一時停止を議会に要請 インフレ対策で支持率挽回狙うも効果未知数

2022年6月23日 19時18分
バイデン米大統領=22日、ホワイトハウスで(AP)

バイデン米大統領=22日、ホワイトハウスで(AP)

 【ワシントン=吉田通夫】バイデン米大統領は22日、米国のガソリン価格を抑えるため、行楽シーズンの7月から9月末までガソリン税を停止するよう、課税の権限を持つ連邦議会に要請した。11月の中間選挙を前に、インフレで低迷する政権支持率の挽回につなげる狙いがあるとみられるが、値下げ効果や議会の理解を得られるかは不透明だ。
 米国ではガソリン1ガロン(約4リットル)に約0.18ドル、軽油については約0.24ドルの連邦税を課しており、バイデン氏は両税の停止を求めた。各州にも同様に課税停止を要請。演説では「ガソリン価格を引き下げるため、できることはすべてやる」と強調した。
 ただし、ガソリン価格は全米平均で5ドル(約680円)前後と過去最高水準が続き、前年の1.5倍程度も高い。課税停止による値下げ効果は小さく、バイデン氏も「長期的な価格引き下げ努力に向けたほんの少しの息抜きだ」と認める。このため石油会社に増産も呼び掛けており、1ドル程度の値下げを目指す。
 しかし、バイデン氏が「もうけ主義に走っている場合ではない」と批判する石油業界からは反発の声があがる。政治的な障壁も高く、脱化石燃料を掲げてきた政権の方針との整合性を問われて与野党から反対の声が上がっており、課税停止の承認も得られるかは未知数だ。
 米国では、新型コロナウイルス禍からの経済活動の再開とロシアによるウクライナ侵攻が重なり、ここ数カ月の物価上昇率は前年同月比8%超と約40年ぶりの高水準で推移している。
 米テレビ大手ABCなどの6月上旬の世論調査によると、政権支持率は42%にとどまり、インフレ対策は28%しか支持していない。

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