制裁に苦しむロシアと中国、欧米諸国に対抗鮮明 インドは慎重 新興5カ国(BRICS)首脳会議 

2022年6月23日 22時48分
22日、BRICS関連会合の開会式典でスピーチする中国の習近平国家主席=新華社提供、AP

22日、BRICS関連会合の開会式典でスピーチする中国の習近平国家主席=新華社提供、AP

 【北京=坪井千隼、モスクワ=小柳悠志、バンコク=岩崎健太朗】ロシア、中国、インドなど新興5カ国(BRICS)の首脳会議が23日、オンライン形式で開かれた。ウクライナ侵攻で欧米の制裁に苦しむロシアと、米国との対立が激化する議長国の中国は、BRICSの連携強化で欧米への対抗軸を構築したい考えだ。
 ロイター通信によるとロシアのプーチン大統領は、「ロシアはBRICS諸国との協力をさらに発展させる準備ができている」と連携の必要性を強調した。
 プーチン氏は22日のビデオ演説で、経済混乱の責任を、自国を制裁する欧米側に転嫁した上で、「商品の行き先をBRICSに向けている」と述べていた。実際、日米欧が輸入制限に動く中、中印が受け皿となっており、今年5月の中国のロシアからの原油輸入量は過去最高に。インドもロシアからのエネルギー関連輸入が急増した。
 中国国営中央テレビによると、習近平しゅうきんぺい国家主席は「一方的な制裁に反対する」と対ロ制裁を強める欧米を改めて批判。中ロとの対立が深まるNATOやG7を念頭に、「国際社会が真の多国間主義を展開し、冷戦思考を放棄するよう推進したい」と対抗姿勢を鮮明にした。
 中国はBRICSを欧米主導の国際秩序に対抗できる枠組みに育てたい考えだ。加盟国拡大にも意欲を示し、24日に招待国との会合を開く。
 一方でインドは欧米と溝が深まることを警戒。地元メディアはインド政府関係者の話として「ロシアや中国のプロパガンダ(政治宣伝)に利用されないよう、首脳会議の共同声明が中立的になるよう留意している」と伝えた。
 モディ首相は26日に始まるG7サミット(首脳会議)にも招待されており、自国の経済的利益を最大限に引き出す立ち回りに努めている。

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