参院選神奈川 「各党 県内勢力の試金石に」 神奈川大・大川教授に聞く

2022年6月24日 07時25分

神奈川大の大川千寿教授(本人提供)

 7月10日投開票の参院選で、神奈川選挙区(改選数4、欠員補充1)には過去最多の22人が立候補している。5人が当選する「合併選挙」であることや多様な争点により、複雑な選挙戦となっている。選挙や政治を研究する神奈川大の大川千寿(ちひろ)教授(政治過程論)に展望を聞いた。(志村彰太)
 大川教授は今回の選挙区の状況について、「国政政党のほとんどが候補を出している」とし、「各党が県内でどの程度の力を持っているのか、試される選挙になる」と展望。合併選挙で五位当選者は任期が通常の半分の三年しかなく、「順位が意味を持つ。候補者には過酷だが、有権者にとっては面白い展開になる」と分析する。
 主な争点は「物価高と経済の改善」とみる。「目に見える形で生活に影響が出ており、選挙への注目度が高まるだろう」と話す。一方、「県内は基地を多く抱え、国政課題が県内にも影響している」として「外交・安全保障」も重視。新型コロナウイルスについては「全体的に落ち着いている」としながらも、「(選挙期間中に感染状況が悪化した)昨年の横浜市長選の例もある」として、注視すべき要素だとした。
 有権者には「参院選は政権を選択する選挙ではなく、今は政治状況も安定している。だからこそ、各候補の政策をじっくり見極めてほしい」と呼びかける。近年は、インターネット検索による選挙情報の収集が主流となっているが、「ともすれば収集に偏りが出て、バランスの良い判断ができない可能性もある」と注意を促す。ネットには真偽が疑わしい情報も流布されるため、「苦痛かもしれないが、いろんな意見があると、謙虚な姿勢で多様な情報に触れてほしい」とした。
 昨年の衆院選を経て衆院議員の任期が三年残っていることから、「参院選の結果次第で与党にとって黄金の三年間となる」と指摘。その上で、有権者には「物価高などの短期的な政策だけでなく、少子高齢化などの中長期の課題にも目を向けて選択してほしい」と述べた。

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