七月大歌舞伎 風の谷のナウシカ 宮崎駿の世界深めたい クシャナ役・菊之助が抱負

2022年6月24日 07時33分

七月大歌舞伎の「風の谷のナウシカ」に出演する尾上菊之助(右)と中村米吉=東京都内で

 尾上菊之助(44)発案による歌舞伎版「風の谷のナウシカ」が、東京・歌舞伎座「七月大歌舞伎」で上演される。宮崎駿の同名コミックを原作に、2019年に東京・新橋演舞場で初演。歌舞伎座で初披露となる今回は、作品の前半部分を基に「上の巻−白き魔女の戦記−」と題した物語で、主演する菊之助は「作品を深めたい」と抱負を語る。 (山岸利行)
 菊之助は初演時、ナウシカ役だったが、今回はナウシカの住む国「風の谷」と古くから盟約を結ぶトルメキア王国の皇女クシャナを演じる。「白き魔女」と呼ばれるクシャナが、ナウシカと行動をともにしながら難題に立ち向かう。
 「−ナウシカ」は、戦争で文明が崩壊した世界を舞台に、人と自然のあるべき姿を求める少女ナウシカを中心に物語が展開する。戦争、環境、エネルギーなどのテーマを内包しており、「宮崎駿先生のメッセージを込めて演じたい。クシャナの心情を深く描けたら」と菊之助。
 今回のナウシカ役は中村米吉(29)。初演時は、自身のブログに「気は強いものの、立場も弱く力も無く、荒廃した世界における庶民の象徴の様なお役かなと思っています」とつづったケチャ役をつとめた。
 菊之助は「真っすぐケチャに向き合い、芝居に対する情熱を感じた。素晴らしかった」と初演時を高く評価しての起用と明かす。米吉は「菊之助さんのナウシカの上に、自分のエッセンスをいかにふりかけていくか。まだまだ未熟ですが、等身大の自分を出していけたら」と気を引き締める。
 新橋演舞場に比べて舞台が広くなり、猛毒を噴き出す菌類に覆われた「腐海」が広がるシーンなどは迫力ある演出が期待できそう。菊之助も「スケールダウンしないようにしたい」とした上で言う。「クシャナを通してどれだけ成長できるか。ナウシカと切磋琢磨(せっさたくま)していきたい」

◆七月大歌舞伎

 ◇第1部(午前11時開演)「當世流小栗判官」(市川猿之助ら)
 ◇第2部(午後2時40分開演)「夏祭浪花鑑(なにわかがみ)」(市川海老蔵ら)、「雪月花三景(せつげつかみつのながめ) 仲国」(海老蔵ら)
 ◇第3部(午後6時半開演)「風の谷のナウシカ 上の巻−白き魔女の戦記−」(尾上菊之助、中村米吉ら)
 公演は7月4〜29日(11、20日は休演)。チケットホン松竹=(電)0570・000489。

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