<くらしの中から考える>結婚後の名字(みんなの声)

2022年6月24日 17時11分

◆別姓・不平等なくなる 同姓で家族に一体感

 将来結婚したら、夫婦の名字はどうしたい? 結婚後の名字を巡る歴史や、「選択的夫婦別姓」を求める動きを取り上げた三日の記事に、多くの反響がありました。「家族の名字は同じがいい」という声に対し、「名字を変えるのは女性ばかりで不平等」と夫婦別姓を望む人も。さまざまな意見の中から一部を紹介します。
 「夫婦別姓がいい」と考えたのは岐阜県神戸町の神戸中学校一年、宇野春希さん(12)。母親から、結婚して名字を変える際の手続きが大変だった上、使い慣れた名字が変わるのは少し寂しかったと聞いた。現状は多くの女性が結婚後に名字を変えており、「女性だけ名字を変えるのは不公平だと思った」という。
 愛知県高浜市の高浜中二年、板倉暖斗さん(13)は、内閣府の調査で三割近くが同姓か別姓を選べる「選択的夫婦別姓」に賛成していることを挙げ=グラフ、「法律を変える協議をしてもいいと思う」と主張した。
 一方で、「結婚したら同姓がいい」という声も。同県岡崎市の岡崎小学校三年、中山滉晴君(8つ)は「お父さんと僕たち子どもは同じ名字で、お母さんだけ違う名字だと、家族ではない感じがする」と心配する。
 さいたま市の大宮東中からは二年生約百二十人の意見文が寄せられた。柿沼万犀さん(13)は、イラストレーターの母親から結婚時に名字を変えるのをためらったと聞いた。今でも仕事では元の名字を使っているのを見て、夫婦同姓を強制する制度は「男女平等ではない」と訴える。さまざまな名字を調べるのが趣味という久保亮成さん(13)は「途絶えそうな名字もある。昔から引き継いできた名字を結婚によって減らしてしまうのは違う」と指摘した。
 家族の一体感を重視して、夫婦同姓がいいという人も多かった。大谷優美さん(13)は「一方の親と違う名字になると、子どもは違和感を抱く」と懸念する。
 選択的夫婦別姓に賛成する意見も目立った。久世朔太郎さん(13)は、母親が結婚後に名字を戻したいと父親に相談したことを聞き、「無理して同姓にする必要はないのでは」と感じた。一方で、昔の決まりを守るべきだと考える人や同姓を望む人もいるため、「同姓にしたい人は同姓、変えたい人は変えればいい」とまとめた。
 愛知県豊田市の挙母小ではNIE(エヌアイイー)(教育に新聞を)活動の一環で五、六年生が取り組んだ。五年の水本静咲さん(10)は、名字が異なっても家族の絆はなくならないと考える。祖母やいとことは「名字が違っても家族のような存在」だからだ。名字よりも「人に対する思いやりが大事」と強調する。同学年の永谷純麗さん(11)は「二人の名字を取り合って一つの名字にすればいい。新しい名字を作り出せば平等」と提案した。

◆政治の活発な議論に期待

 家族や夫婦のあり方が多様化する中、名字を巡る考え方も人それぞれ異なるのは当然です。今回は「自分は夫婦同姓(または別姓)にしたい」とそれぞれの考えをつづった作文のほか、「自由に選べたらいい」という意見も目立ちました。若い世代を中心に選択的夫婦別姓に賛成する声は高まっていますが、政治の動きは鈍いまま。活発な議論に期待したいです。 (熊崎未奈)
 4日付の紙面は、「生活部コラボ企画」から「今月のテーマ」でご覧になれます。
 https://www.chunichi.co.jp/info/nie/download

関連キーワード


おすすめ情報

ライフスタイルの新着

記事一覧