<Re Life ローカルへ>6・さらば! 過労社会 働く時間減らせば豊かに

2022年6月25日 07時17分

晴れたら小屋を建て、雨が降ったら休む

 仲間と小屋を建てた時、雨の日は休んだ。野菜・米作りも雨の日は何もせず、のんびりする。
 そんな私も、二〇〇四年から十四年間、一人で小さなバーを週休一日で営んでいた。手取りが二十万円を超えた時、売り上げは減るが、週休二日にした。再び二十万円を超えた一一年に週休三日へ。
 消費に踊らされず、月二十万円で豊かに暮らすようにしていたので可能だった。生まれた時間で米作りを始めた。
 それから十一年。ようやく一部の大手企業も週休三日をうたい始めた。「生産性向上」が望めるので導入するという。おかしなことを言う。単に仕事を減らせばいいだけの話。でないと、生産性の評価・比較のために、やってる感を出す報告書・会議・管理業務が無駄に増えるだけだ。
 「ブルシット・ジョブ」という言葉がある。訳は「クソどうでもいい仕事」。自分の仕事が無駄を超え、有害でさえあると苦しむ。多くの国でビジネスマンの三〜五割が悩む。なくせば、週十五時間労働で社会は回るそうだ。
 一九三〇年、経済学者ケインズは百年後には技術進歩で週十五時間労働になると予測。現代欧州の若き知性、ルトガー・ブレグマンも著書「隷属なき道」で一日三時間労働が可能と訴えている。
 幕末から明治に来日した外国人は、庶民の働く姿を聡明、器用、優しい、陽気、活動的、我慢強いと記し、こう書いている。「必要なものはもつが、余計なものを得ようとは思わない。大きい利益のために疲れ果てるまで苦労しようとしないし、一つの仕事を早く終えて、もう一つの仕事にとりかかろうとも決してしない」(渡辺京二「逝きし世の面影」)。度を超えた生産性の愚を悟っていたのだ。
 一日八時間も働くなんて概念は近代に作られた。日本は需要不足と言うが、人口減少期だから生産過剰と考えるべき。生産や労働を減らし、ブルシットジョブをやめる。そうすればCO2排出も、ゴミも、悩む人も減る。増えた時間で食べ物を自給したり、DIYしたりすれば、健康で、人生も自然も豊かに。そう思いませんか。
 <高坂(こうさか)勝 脱「経済成長」、環境、幸せの融合をローカルから実践。51歳>
※次回は7月23日

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