「台湾紅茶の父」 沼田市出身・新井耕吉郎の偉業を後世に 顕彰会発会式に30人

2022年6月27日 08時15分

講演する手島仁さん=沼田市で

 群馬県沼田市利根町の老神温泉関係者たちが、地元出身の農業技師で「台湾紅茶の父」と呼ばれる新井耕吉郎(一九〇四〜四六年)の偉業を後世に伝えようと「新井耕吉郎顕彰会」を発足させ、町内の園原集会所で約三十人が参加して発会式を開いた。
 新井は台湾に渡って紅茶の開発に取り組み、マラリアにより四十二歳で病死したという。
 新井が入学した旧制沼田中が前身の沼田高同窓会長、星野本三さんが顕彰会長に就き、「同窓会も一丸となって応援させていただく」とあいさつした。
 本年度の事業計画は、新井の調査研究と出版物の刊行、講演会、近くの胸像の整備、展示コーナーの設置、台湾との交流などを承認した。
 続いて、群馬地域学研究所代表理事で、本紙群馬栃木版で「新群馬学講座」を担当する手島仁さんが講演。「新井は旧制沼田中の校風に影響を受け、その生き方には新井が卒業した北海道帝大農学部の前身、札幌農学校に学んだ内村鑑三と新渡戸稲造の精神が貫かれている」と指摘。「内村がいう『後世への最大遺物』が、新井にとって台湾紅茶の開発で、そのために戦後も一人台湾にとどまったのでは」と推察した。
 最後に参加者は近くにある新井の胸像に花を手向け、新井も好んで口ずさんだという「浜辺の歌」「故郷」などを歌ってしのんだ。

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