参院選、政見放送で何を訴えた?東京選挙区②蓮舫氏、乙武洋匡氏、河野憲二氏、中村高志氏、田村真菜氏

2022年6月28日 18時34分
 7月10日投開票の参院選の政見放送で、東京選挙区の候補者たちは何を訴えるのか。6月28日午後にNHK総合テレビで放送された5人の政見を、候補者ごとにまとめた。30日午前5時20分から再放送される。(放送順)

◆蓮舫氏 立民 現職

蓮舫氏

 立憲民主党の現職で、元党代表代行の蓮舫氏(54)は、白いスーツ姿で、政治姿勢や暮らしへの支援に焦点を当てて語った。電気やガス、食料品、日用品などが値上がりし、家計を圧迫しているのに岸田政権の対応は遅いとして「国民に寄り添わない政府、日銀に現実的な物価対策を要請していきます」と訴えた。
 安倍政権以来の不祥事に言及して「政府や官僚機構を守るために国会が本当に軽んじられている。今こそ行政監視、議会の力が必要です」と力を込めた。2004年の初当選以来、行政改革に取り組み、税金の無駄を調べて改善につなげてきたと実績を強調。「その財源を子どもの予算に使いたい。それが政治活動の原点です」と語った。
 防衛費をGDP比2%に引き上げる自民党の主張を巡り「声の大きい元総理に配慮しているのか。額ありきが前提となるのはおかしい」と指摘。国民負担に置き換えて「例えば現役世代の医療費の窓口負担が倍増する」と危機感を示した。
 経済政策では、医療や介護、保育、教育に予算を重点配分することで「将来の不安を取り除き、中間層を分厚くし、経済成長につなげる」ことを提案した。

◆乙武洋匡氏 無所属 新人

乙武洋匡氏

 「五体不満足」などの作品でも知られる無所属新人の作家、乙武洋匡氏(46)は、濃紺のジャケット姿で目指す社会像を語った。「政治を通じてどうしても実現したい2つのことがある」と決意を披露した。
 1つ目は、諦めなければならない境遇にいる人の力になること。障がい者の就職や同性愛者の結婚、貧困家庭の子の進学など「自分では選ぶことができない境遇で著しく有利な人、著しく不利な人がいる。そんな現実を私は受け入れることができません」として「すべての人に機会の平等を届けたい。選択肢を増やしたい」と話した。
 2つ目は「社会や政治に保険をかける」こと。病気や事故に備えて保険に入るように、社会や政治に保険をかけたいと説明し「子どもが不登校になっても勉強が続けられる。子や孫からゲイだとカミングアウトされても『大丈夫。この国には同性婚がある』と言える社会にしていきたくありませんか」と問いかけた。
 「誰もが選択肢を与えられ、誰もがチャレンジできる社会にしておくことは決して少数派のためだけではありません。この社会に生きるすべての人のため」と強調し、支持を訴えた。

◆河野憲二氏 諸派 新人

河野憲二氏

 諸派「維新政党・新風」新人で元団体職員の河野憲二氏(74)は、黒いスーツにピンク地に赤い水玉のネクタイ姿で登場。「言いたいことが5つほどある」と切り出すと、小学校の朝礼であいさつ練習を3分間することで友人関係が良好になり、いじめもなくなると断言した。日本主導のウクライナ停戦を実行し、巨額の経済協力をすれば「この先何十年も安全保障上優位に立てる」とも語った。
 注目を集めた裁判を巡り「声大きくネットに発信することで判決がゆがめられている」と不満を表明。「ありえないことがネット社会では往々にして起こる。波風を立てることによって判決をねじ曲げていく、このような風習、ぜひともやめさせたい」と法整備も含め対応を提起した。
 自衛隊の防衛装備強化に関しては「爆発をともなったり人を殺したり殺されちゃったりということのために多大な予算をとることは難しい。環境を壊さない防衛力強化が望まれる」と話した。「私はいろんな提案をし続けてきたが、誰一人としてこの年寄りの言う事は聞いてくれません。ぜひとも私に議員バッジをください」と締めくくった。

◆中村高志氏 無所属 新人

中村高志氏

 無所属新人の元会社員中村高志氏(62)は、グレーのスーツ姿で登場。5月末にビル設備の会社を退職したばかりで、失業保険を申請したといい「立候補は就職活動の一環でもある」と出馬の意図を明かした。
 自分自身を「規格外の立候補者」だとも表現。理由について「自分を超能力者と考えている」といい、「これを活用して公約を実現したいと考えているので当選すればすぐに実行の効果が表れます」と主張した。
 超能力はテレパシーで世界中に常時つながっている一方、能力は止められないため個人情報も周りに伝わってしまうとし「超能力の効能は、今までの経験上、人々が私のまねをしがちだ。私が議員になれば購買意欲を増した暮らしをするので、人々の消費活動が活発になり、経済が活性化する」との考えを語った。各地方の物産の紹介にも超能力を活用できるとした。
 お年寄りらが安心できる社会づくりなどの政策にも言及し、エネルギー問題では、原発を廃止し、再生可能エネルギーの中でも地熱発電を推進するとした。「日本で次の世代に安心して引き継げる発電として、これに代わるものはないと考えている」と訴えた。

◆田村真菜氏 諸派 新人

田村真菜氏

 諸派「共和党」新人でフリー編集者の田村真菜氏(34)は、自らの経験を語り、厳しい境遇にある人々への支援の拡充を訴えた。
 冒頭「この国が子供や若者をいつまでも後回しにしているのはなぜでしょう」などと問題意識を示してから自己紹介をした。3歳の息子を育てながらNPOで子どもや若者、母親の支援に携わっているとし、新型コロナウイルス禍で追い詰められた人が多くいるのに「声が全く政治に届いていない」ことが国政に初挑戦したきっかけだと話した。
 自身の境遇について、育った家庭は世帯年収300万円以下で月3000円の給食費を払えなかった、自身は12歳まで学校にほとんど通っておらず親の虐待にもあった、と説明。周囲にも、援助交際をする小学生や違法薬物に手を出す同級生がいたと振り返り「どうしても当時の友人たちの環境を忘れることができません。生きづらい、しんどい人に寄り添いたいと思ってきました」と明かした。
 政策面では不登校や貧困対策、性暴力の救済制度の拡充を主張。「上から市民の暮らしを見下ろすのではなく、下から皆さんを支えていく、そんな政治家になりたい」と決意を語った。

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