体の備えまだなのに「災害級」の暑さ 熱中症リスク高まると医師ら会見 節電でも「エアコン使って」

2022年6月28日 17時59分
 記録的に早い梅雨明けと猛暑が熱中症のリスクを高めるとして、日本救急医学会の医師らは28日、オンラインで緊急記者会見を開いた。「災害級」の暑さに加え、電力不足に伴う節電や新型コロナウイルス対策も重なって対応が例年にも増して難しいと指摘。お年寄りをはじめ重症化リスクが高い人たちの見守り強化やエアコンの適切な使用などの対策を取り、命を守るよう訴えた。

◆1人暮らし、経済的な困窮者もリスク高く

オンライン記者会見で熱中症への注意を呼びかける横堀将司医師

 夏本番に向けて発汗が増え、暑さに慣れる「暑熱順化しょねつじゅんか」ができるまでには通常1、2週間かかるとされる。関東では連日、最高気温35度以上が観測されているのに、梅雨明け直後で「順化」できていない人が多いとして学会は危機感を強めている。
 学会の横堀将司しょうじ医師は会見で「備えが不十分な中で猛暑日が続く。暑さ指数などを参考にし、この1週間は不要不急の外出を控えるよう強くお願いしたい」と述べた。「節電の中でもエアコンは使ってほしい」とも呼び掛けた
 また、熱中症による死者の8割を占めるお年寄りに加え、体調の悪化に周囲が気づきにくい1人暮らしの人について、頻繁に連絡を取ることを求めた。経済的に困窮しエアコン使用を控える人についても発症リスクが高いとした。

◆マスク外しても暑さ避ける対策徹底を

 コロナ対策のマスクは、屋外で人と離れているときなどに外すことを勧めた。ただ、マスク着用で熱中症発症が増えたという医学的な報告はまだないという。

オンライン記者会見で熱中症への危機感を語った日本救急医学会の坂本哲也代表理事

 坂本哲也代表理事は「マスクを外せば熱中症の心配はないという誤解が一番危ない」と指摘し、水分補給や暑さを避ける対策の徹底を求めた。
 気象庁によると、関東甲信地方の6月中の梅雨明けは、2018年(6月29日ごろ)以来。総務省消防庁のまとめでは、同年7月の熱中症による全国の救急搬送者数は5万4220人で、2万人前後が多い近年の7月の中では突出していた。(福岡範行)

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