「再値上げ」が続出 食用油、食パン、サバ缶…原料高長期化が鮮明に<くらし直撃~2022参院選>

2022年6月29日 06時00分
 7月も食品や飲料など身近なものの値上げが続く。原料作物の不作などで商品価格が上昇傾向だったところへ、2月に始まったロシアのウクライナ侵攻の影響が現れ始めた。原油や穀物相場は高止まりし、既に値上げした商品の「再値上げ」「再々値上げ」に踏み切る事例も出ている。ただ、春以降に進んだ円安が本格的に価格に反映されるのはこれから。戦争も終息の兆しは見えず、年後半にかけさらなる値上げの動きが広がりそうだ。(大島宏一郎)
 食用油は、日清オイリオグループなどが昨年4月以降6回目となる値上げに踏み切る。J―オイルミルズは、家庭用の出荷価格を1キログラム当たり60円以上引き上げ。
 6回の値上げの上昇幅は同240円以上になる。度重なる値上げは、昨年来、原料となる大豆が北南米で不作だったことに加え、ウクライナ情勢の緊迫化で「原料高に拍車がかかった」(日清オイリオグループの担当者)ため。シカゴ市場の先物相場は2020年秋と比べ1.7倍に上昇。円安も追い打ちを掛ける。
 製パンメーカー各社も今年に入って食パンなどの2回目の値上げに踏み切る。再値上げは、政府の製粉業者への4~9月の輸入小麦の売り渡し価格が前期(2021年10月~22年3月)比で17.3%増となったことを踏まえたという。
 日本水産はサバなどの缶詰や瓶詰の再値上げを実施。海外からの輸入コストが円安で押し上げられた。原材料価格の上昇も続いており、担当者は「3回目(の値上げ)もあるかもしれない」と明かす。
 民間調査会社の帝国データバンクによると、年内に実施予定となっている食品の値上げ計画は累計1万789品目(6月1日時点)。うち、6~8月に実施されるものが4896品目と全体の45%を占め、同社の飯島大介氏は「ウクライナ侵攻による高騰が反映された」と分析する。だが、これまでの値上げでコスト上昇を吸収できていない企業もあり「今後は円安の影響も反映される見通し。再値上げの動きは加速する可能性が高い」とみている。

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