円安要因の金融緩和策・与党は「維持」、立民・共産など「見直し」、消費税減税も割れる 

2022年6月29日 06時00分
参院選「公約点検」 ①物価高
 ロシアのウクライナ侵攻などを受け、エネルギーや食品の価格高騰が止まらない。国民の暮らしに大きな影響を与えているだけに、物価高対策は参院選で最大の争点になっている。物価高に拍車をかける円安への対応として、アベノミクスで始まった大規模な金融緩和の見直しも焦点の1つだが、意見は割れている。
 24日に発表された5月の全国消費者物価指数(2020年=100、生鮮食品を除く)は101・6で、前年同月比で2.1%上昇した。上昇率が2%を超えるのは、約7年ぶりに超えた4月に続いて2カ月連続となる。
 世界的な需要拡大や円安の影響で輸入原材料を多く使う食品が大きく値上がりしているのが大きな特徴だ。日米の金利差を背景に、当面は円安基調が続く見通しで、今後も生活必需品の値上がりは続くとみられる。
 自民党は政府の対策によって、2月以降の物価上昇は米国などと比べて4分の1程度に収まっていると強調。公約では、燃油価格の激変緩和策の継続や、1兆円の地方創生臨時交付金で地方の実情に応じた対策を強化すると訴える。
 公明党は、ガソリン価格を一時的に引き下げる「トリガー条項」の制度見直しも含め「実効性ある原油価格高騰対策について引き続き検討する」とした。金融緩和継続の立場で、自公は歩調を合わせる。
 国民民主党の玉木雄一郎代表も「金利引き上げは経済に悪影響がある」として与党に同調。日本維新の会も金融緩和を維持するべきだとの立場だ。
 一方、立憲民主党は日銀の異次元の金融緩和が円安の進行と「悪い物価高」をもたらしていると批判。泉健太代表は「円安を放置するのか問われている。政府はゼロ金利の見直しに取り組むべきだ」と主張し、物価安定目標を2%とした日銀と政府との共同声明見直しを訴える。
 共産党も「欧米が金融緩和を見直す中、日本だけがアベノミクスで始めた異次元の金融緩和を続け物価上昇に拍車をかけている」とし、抜本的な見直しを求めると公約に掲げる。社民党も見直しの立場だ。
 消費税に関しては、自民、公明両党が減税する必要はないとするのに対し、野党7党は減税を公約に掲げている。立民、共産、国民は5%への引き下げを主張。維新は軽減税率を8%から段階的に3%か0%に引き下げるとした。れいわ新選組は消費税の廃止、社民は3年間0%、NHK党は減税を政府に求めるとそれぞれ訴えている。(原田晋也)

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