<差別なき社会へ>ヘイト規制条例 刑事罰・過料 答申に併記へ 相模原市審議会、対象拡大も検討

2022年6月30日 07時25分
 ヘイトスピーチなどを規制する人権条例の制定に向け、相模原市の本村賢太郎市長から諮問を受けた「人権施策審議会」が二十八日、開かれた。(1)悪質な行為に対し、刑事告発と裁判所の手続きを経て、五十万円以下の罰金を科している川崎市条例のような刑事罰を設ける意見と、(2)三年ほどの凍結期間を設け、必要と判断された場合は五万円以下の過料を可能とする意見−を答申に併記することでおおむね合意した。(村松権主麿)
 学識経験者など九人の委員のうち八人がリモートで出席。規制のあり方として市による勧告、命令、氏名などの公表、過料、刑事罰と五段階に分けて議論した。エスカレートするヘイトスピーチを食い止める手だてとして刑事罰を主張してきた神奈川人権センター副理事長の工藤定次副会長は「公表段階で止まらない時には、最終的に刑事規制が必要だ」と述べた。
 一方、言論の自由に関わるなどとして刑事罰に反対してきた金子匡良・法政大教授は「勧告、命令、公表に収めるのが第一歩」とした上で、凍結条項付きの過料も設け、三年程度の経過観察後、事態が改善しないなら適用する案を示した。
 他の委員からは両氏と同様の意見や、氏名公表までにとどめる考えも示され、両氏の意見を軸とした最終的な案を議論することで一致した。
 規制対象の議論では、海外をルーツとする人への不当な差別的言動に限定せず、市内で起きた津久井やまゆり園事件を念頭に障害者、性的少数者などにも広げることが検討されている。今後、刑事罰や過料などの対象範囲を詰めるほか、差別的言動をする個人や団体の認定などをする第三者機関、被害者の支援策も議論して答申をまとめる。

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